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 印刷 2023年09月29日デイリー版2面

テクノオーシャン2023】海洋の技術・情報 90社・団体。初出展32者、神戸で10月5日開幕

 【関西】10月5―7日の3日間、神戸市で開かれる海洋分野の国際コンベンション「テクノオーシャン2023」(主催=テクノオーシャン・ネットワーク)。産官学の関係者が一堂に会する同イベントではシンポジウムに加え、海洋に関する幅広い分野の最新製品や技術プロモーションを行う展示会も開かれる。今回は初出展32者を含む90社・団体から118小間の出展が決まるなど例年よりも幅広く、濃い内容が期待でき、関係者間のネットワーク構築にも大いに貢献しそうだ。

 テクノオーシャンは海洋に関する分野横断型の国際コンベンションとして1986年に初開催され、その後隔年で開かれてきた。展示会は商談や情報の収集・発信、企業PRに加え、幅広い企業・大学・研究機関・官公庁の関係者の交流の場、新たな共同研究のシーズ・ニーズの場、ネットワーク構築の場としても活用が期待されている。

 出展分野は海洋再生可能エネルギー、調査・観測・探査、衛星通信、IT、港湾、海洋土木、水産、SDGs(持続可能な開発目標)、環境・気象、船舶、舶用機器、ドローン(小型無人機)、環境保護・保全、大学、研究機関、官公庁など。海事にまつわるほぼ全ての分野を網羅している。

 このうち洋上風力や波力、潮流発電など、世界的に関心が高まっている海洋再生エネルギー関連の出展は計32件。洋上風力建設、再生エネルギー分野の技術開発、水中設備、調査機器、資機材、海上輸送、IoT(モノのインターネット)・AI(人工知能)活用など、内容の幅広さも大きな見どころだ。

 また、港湾開発、海洋土木海洋構造物施工(23件)▽海洋資源探査・開発(〈石油・天然ガス、深海底鉱物資源など〉21件)▽SDGs、海洋プラスチック、環境保護保全、汚染防止(20件)▽海洋機器・装置(〈AUV=自律型潜水機、ROV=遠隔操作型無人潜水機、水中ロボット、自律運航船など〉39件)など、環境や資源開発、自動化といった最新トレンドに関連した展示も数多い。

 会場では目玉イベントとして「特別展示」も行われる。このうちKDDIスマートドローンは空を飛び、海に潜ることができ、船を出すことなく海中の様子を遠隔で撮影できる、世界初の「水空合体ドローン」を出展。新明和工業は固定翼無人飛行艇「XU―M」を展示し、水上での離発着が可能な飛行艇の特性を生かした無人航空機をアピールする。

 3日間とも出展者のプレゼンテーションがあり、1日10社以上の出展者がそれぞれの技術やサービス、研究など最新の取り組みや知見をアピールする。プレゼンはいずれも参加無料、申し込み不要で聴講できる。

 また、会場内の特設ステージでは、特別セミナーを初開催する。衛星通信、洋上風力に関連する案件形成や研究および輸送サービス、大規模潮流発電、防衛施設庁の研究開発のほか、総合重工の造船事業再編について日本海事新聞記者の講演もある。こちらも参加無料、申し込み不要だ。