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 印刷 2022年08月05日デイリー版3面

航空大手3社4―6月期、国際貨物1.4倍増収。重量減も運賃上昇

表・グラフ

 航空大手3社(ANAホールディングス〈ANAHD〉、日本貨物航空〈NCA〉、日本航空〈JAL〉)の2022年4―6月期の国際貨物事業の売上高は、全社が前年同期に比べ約1・4倍と好調に推移した。中国のロックダウン(都市封鎖)やロシア・ウクライナ情勢を背景とした減便などで輸送重量が減ったが、輸送需給の逼迫(ひっぱく)により運賃が上昇した。

 ANAHDの国際貨物の売上高は43%増の947億円。海上輸送の混雑や収益性の高い北米路線の運航規模拡大、大型特殊商材などの高単価貨物の取り込みが奏功した。欧州の一部路線の運休や自動車部品などの需要低迷で輸送重量は前年同期から減少したが、1キログラム当たりの重量単価は55%増と上昇した。フレーター(貨物専用機)単独の貨物収入は71%増の402億円。

 NCAは売上高が42%増の625億円、経常利益が61%増の246億円。輸送重量、輸送量(RTK)、供給量(ATK)はいずれも減少したが、イールド(収入単価)指数は251と、前年同期の139から大きく上昇。上海線の大幅な運休や欧州線の減便があったが、半導体関連貨物の好調と航空貨物の好況下での長期契約更改などにより運賃水準は期初想定を大きく上回った。

 JALの国際貨物の売上高は46%増の569億円。中国都市封鎖などにより自動車関連の需要を中心に日本発着の総需要は10%程度減少したが、輸送重量は前年並みを確保した。欧州線を中心に、需給逼迫による単価の上昇も継続した。

 同社は自社フレーターを持っていないが、自社旅客機と他社貨物機を活用し積極的に貨物を取り込んだ。年内は旺盛な国際貨物需要が継続すると予想する。

■通期、NCA上方修正

 日本郵船はNCAの23年3月期通期業績見通しを、売上高2385億円(前回予想2050億円)、経常利益770億円(同620億円)と上方修正した。国際旅客便の復帰などによる需給緩和には一定程度の時間を要するとみて、運賃の高水準が継続する見通しを示した。

 ANAHDとJALは、23年3月期の貨物郵便事業(国内・国際貨物、郵便)の売上高見通しをともに据え置いた。