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 印刷 2022年07月04日デイリー版3面

源新・横浜税関長、民間企業との交流に力。経済安保など諸課題対処。就任会見

抱負を語る源新税関長
抱負を語る源新税関長

 6月28日付で就任した源新英明横浜税関長は30日、横浜税関本関(横浜市)で就任会見を開き、今後の抱負を語った。源新税関長は前任で名古屋税関長を務め、コロナ禍で希薄化した管内の貿易関係者との直接的な交流に注力。貿易実務の課題を調べ、税関内部の制度改革などに携わった。源新税関長は「横浜でも民間団体、企業とのコミュニケーションに力を入れたい」と話した。

 港湾関係ではコロナ禍を起因とする海上コンテナ輸送の課題について言及。北米西海岸におけるコンテナ船の混乱や中国・上海港におけるロックダウンの影響で、日本の各港では予定通りにコンテナが出入りできていないとし、「米中間の物流に押されてしまい、(日本の港は)1つの寄港地となってしまった。日本に寄らず、通過することも散見されている」と課題を挙げた。

 近年の状況については「半導体不足や海上コンテナ輸送の混乱、越境電子商取引(EC)の拡大により、世界のグローバルサプライチェーンが劇的に変化している」とし、「デジタル化の加速、経済安全保障への対応など、税関を取り巻く環境の変化が著しい。さまざまな課題に対処するため、貿易に携わる関係者との交流、対話を通じ、税関行政のさらなる進化を図る」と力を込めた。

 会見では税関の3つの使命について紹介。「安全・安心な社会の実現」では横浜税関が不正薬物の摘発件数、押収量、差し止め件数が昨年実績で全国1位だったことを説明した。「貿易の円滑化」では2027年に横浜市で開催予定の国際園芸博覧会に向け、博覧会や貿易関係者との連携を深めるという。「適正かつ公平な関税等の徴収」では税関が重要な徴税機関であることを強調し、その役割を果たすとした。

 げんしん・ひであき 上智大法卒、英ケンブリッジ大院修了(経済学修士)、88年大蔵省(現財務省)入省。17年に内閣官房内閣審議官(東京オリンピック・パラリンピック競技大会推進本部事務局企画・推進統括官)、19年に内閣審議官(郵政民営化推進室副室長・郵政民営化委員会事務局次長)、20年に財務省関税局審議官兼内閣官房内閣審議官(TPP等政府対策本部員)、21年7月に名古屋税関長を歴任。今年6月から現職。岩手県出身、57歳。