ドローンの利活用の現状-想定される海事業界への影響の考察-
 印刷 2022年05月23日デイリー版3面

日新・新中計、24年度以降に高成長。事業ポートフォリオ戦略推進、投資額250―300億円

オンライン会見する筒井社長
オンライン会見する筒井社長

 日新は2022―26年度中期経営計画中、フェーズ2と位置付ける24―26年度に高い成長を目指す。22―23年度のフェーズ1で現在の業績水準を維持しながら、次世代に対応する事業・経営基盤を構築する。重点施策としてDX(デジタルトランスフォーメーション)、事業ポートフォリオ戦略などを推進し、前中計期間中に整備した施設を生かして26年度目標の売上高2750億円、経常利益115億円などの目標達成に取り組む。中計期間中の投資額は250億―300億円を計画する。

 20日、筒井雅洋社長らがオンラインで会見し、21年度決算の概要と今後の見通し、中計について説明した。

 フェーズ1の業績目標は、売上高1900億円、経常利益90億円など。2月発表時から売上高目標を下方修正、利益目標を上方修正し、22年度予想と同水準とした。物流需要や旅行事業の売り上げが予想を上回ったことを受けた。

 23年度の業績計画について筒井社長は「22年度業績は(新型コロナウイルス禍などによる物流需要で)過去の業績から一段と上がっている。(物流需要がいずれ)落ち着くことを考えると、22年度業績の維持はわれわれにとっては高い目標と言える」と説明した。

 中計のフェーズ1では、新基幹システムで得られるデータの分析・活用を定着させるなどの基盤整備に取り組む。物流業の業際に注目し、新事業創出も視野に入れる。

 DX推進の一環としてデジタルフォワーディング、モノがネットにつながるIoTを活用した国際物流の可視化サービス、リターナブル容器サービスを活用した貨物追跡、貿易プラットフォームを運営するトレードワルツとの連携を進め、営業を拡大する。

 業務効率化に向け、貨物情報共有システムの構築、IoTによる現場の最適化、港湾関連データ連携基盤「Cyber Port(サイバーポート)」、新・港湾システム「CONPAS(コンパス)」との連携、AI(人工知能)を活用したOCR(光学文字認識)による手配業務の効率化に取り組む。

 事業ポートフォリオ戦略を推進するため、事業、産業、地域別の「3次元」での事業管理体制を整える。4月1日には、営業体制を産業別に再編した。ポートフォリオ分析にROIC(投下資本利益率)も導入。21年度の地域別ROICは日本が3・8%、アジアが20・0%、中国が17・7%、米州が15・5%、欧州が3・2%。これらの数値の改善を目指す。

 中計期間中の投資額250億―300億円のうち、神奈川埠頭に50億円、栃木芳賀倉庫に50億円を投資する。このほか、国内外での投資に100億―150億円を充てる。加えて、IT・デジタル化の推進やESG(環境・社会・企業統治)、M&A(合併・買収)戦略、人材開発などに50億円を投じる。

■22年度1%減収へ

 22年度業績予想は売上高が前年度比1%減の1900億円、営業利益が7%減の85億円、経常利益が9%減の90億円、純利益が2%増の65億円。物流事業は収益減少を見込むが、旅行事業は改善する見通し。

 物流事業では当面旺盛な荷動きが続くと見ているが、前年度にあった設備輸送や緊急輸送などスポット案件の反動を見込む。日本の業績計画は、売上高が4%減の1098億円、営業利益が14%減の36億円。

 海外では売上高が0・9%減の740億円、営業利益が12%減の46億円を予想する。中国では上海のロックダウン(都市封鎖)で物流が停滞しているが、事業再編により設立した新会社の連結子会社化により、連結営業利益への影響はプラスマイナスゼロになる。

 21年度業績は、売上高が前の年度比24%増の1926億円、営業利益が3・5倍の90億円、経常利益が2・3倍の98億円、純利益が3・2倍の63億円。売上高は収益認識に関する会計基準適用の影響を受けたが、利益面では過去最高を更新した。

 NVOCC(海上利用運送)の日本発輸出FCL(コンテナ単位)取扱量は、7%増の4万6766TEU。日本発輸出航空貨物取扱量は26%増の3万3798トンだった。