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 印刷 2022年05月23日デイリー版4面

マースク、欧―アジアで新鉄道ルート。「中部回廊」で露回避

4月には「中部回廊」の第1便を運行した
4月には「中部回廊」の第1便を運行した

 マースクは16日、アジアと欧州を結ぶ新鉄道ルートを開始したと発表した。アジア発輸出では中国出発後、カザフスタン、アゼルバイジャン、ジョージアを経由し、ルーマニアに到着する。従来の中国発欧州向け鉄道輸送ではロシアを通過していたが、「中部回廊」(ミドルコリドー)を使う新ルートにより、ロシアを経由しない鉄道サービス提供を狙ったものと見られる。混乱が続く航空・海上輸送の代替として提供していく。

 マースクはロシアによるウクライナ侵攻を受け、今月、ロシア事業からの撤退を発表している。

 新サービスでは中国、カザフスタン・ホルゴスから同国アクタウまで鉄道輸送。アクタウからはカスピ海を航行するバージに積み替え、アゼルバイジャン・バクーまで輸送する。バクーからジョージア・ポチのAPMターミナルズ・ポチまで鉄道輸送され、ルーマニア・コンスタンツァ港までフィーダー船で輸送される。同港からマースクの手配で、欧州全域に配送が可能だ。

 マースクは3月から同ルートを開拓。4月には消費財・家電、自動車部品などの産業向けに、中国発欧州向け新ルートの第1便を運行した。

 中部回廊は中国と中央アジア、トルコまでを鉄道・水運で結ぶ経済回廊。2017年にアゼルバイジャン・バクーと、ジョージア首都トリビシ、トルコ東部のカルスを結ぶBTK鉄道が開通し、ロシアを迂回(うかい)する大陸横断鉄道ルートとして本格的に運用が始まった。

 マースクによると、中部回廊鉄道の90%以上が電化されているという。