ドローンの利活用の現状-想定される海事業界への影響の考察-
 印刷 2022年05月20日デイリー版3面

安田倉庫、先行投資を継続。将来の成長視野に

会見する藤井社長
会見する藤井社長

 安田倉庫の藤井信行社長らは19日、東京都内で決算説明会を開き、2022年3月期(前期)業績と今後の見通しなどを説明した。前期は物流施設への先行投資などが響いて増収・営業減益だったが、売り上げは新規施設のフル稼働や荷動きの回復などで好調に推移した。不動産事業も堅調だった。今期も増収減益を見込むが、藤井社長は将来の成長を見据え、「今期から挽回し、少しでも増益になるよう努めたい」と意欲を示した。

 前期業績は、売上高が前の期比11%増の530億円、営業利益が12%減の29億円、経常利益が8%減の40億円、純利益が3%増の28億円。売上高は初めて500億円を超えた。

 物流事業では新規施設の通期寄与や既存施設の高稼働により、保管料、倉庫作業料、陸運料ともに増加。海上輸送を中心とした運賃の高騰や航空輸送の取り扱い増加により、国際貨物取扱料も大きく伸長した。加えて、昨年子会社化した南信貨物自動車(長野県松本市)も売り上げを押し上げた。

 営業利益面では、物流施設の新設に伴う営業原価や販管費の増加が重荷になった。

 安田倉庫の物流事業の22年3月期末の施設面積は21年3月期末比3%増の57・9万平方メートル。18年3月期末と比べると21%増となっており、施設増強が順調に進んでいる。

 この数年はメディカル物流拠点などの整備を積極化。将来への布石として、既存施設もリニューアルし高付加価値化を進めていく。

 今期業績予想は売上高が前期比9%増の580億円、営業利益が6%減の27億5000万円、経常利益が6%減の38億円、純利益が20%減の23億円。既存施設の修繕や経営インフラ強化に伴う費用増が利益を圧迫する。

 今期―25年3月期中期経営計画では売上高650億円、営業利益40億円、経常利益48億円を目指す。藤井社長は「先行投資をする一方、コスト構造改革も進めている。今後は先行投資が奏功し、利益水準が高まる形に早期にもっていきたい」と話した。

■加須に大型倉庫

 前期の設備投資額は約65億円。今期は約90億円を計画する。中計期間の設備投資額は計360億円。前期は東京都大田区で4206平方メートルの倉庫用地を取得した。来年8月にはメディカル物流拠点として「羽田営業所(仮称)」を開設する計画。既存物流施設の設備も更新したほか、省人化に向けた物流機器を設置した。

 今期は埼玉県加須市での大型倉庫建設、DX(デジタルトランスフォーメーション)・情報システム投資、既存物流施設・不動産施設の設備更新などに取り組む。

 また、顧客が自社EC(電子商取引)戦略を強化しているのに対応し、横浜市の営業所内に4月、専用センターを開設した。物流事業の柱の一つとして、EC物流サービスの成長を図る。