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 印刷 2022年05月13日デイリー版1面

市況2022】ケープサイズ、主要航路3万ドル突破。南半球、出荷好調。欧向け遠距離トレード

今年最高値を連日更新
今年最高値を連日更新

 鉄鋼原料を輸送する18万重量トン級ケープサイズバルカー市況が連日今年最高値を更新し、足元の主要航路平均値は日建て3万ドルを突破した。南半球では雨期が明け、出荷が好調。欧州はロシア出しに代わって、豪州や南アフリカからの調達を増やすなど、遠距離の代替トレードが発生し、市況レベルが押し上げられている。

 11日付の英ロンドン市場で主要5航路平均値は前日比2488ドル高の日建て3万1151ドルで7営業日続伸した。3万ドル台を付けるのは、昨年12月中旬以来、約5カ月ぶり。新鋭船の損益分岐点とされる2万ドル台半ばを上回る。

 足元では、主要な出荷地である豪州やブラジルなどが位置する南半球で雨期が終わり、出荷が増え、船腹需給がタイト化している。

 邦船社の担当者は「例年、南半球では雨期明けの5月ごろから10―11月ごろまでは、大きな端境期もなく出荷が進む。足元はこのサイクルに入り出した」との認識を示す。

 また、ウクライナへの侵攻を続けるロシアへの制裁措置として、欧州がバルト海からのロシア産鉄鉱石を敬遠。代わって、豪州や南アフリカなどから調達する動きが起こっている。これは遠距離トレードとなり、バックホール(太平洋―大西洋)の値が上昇。同航路の11日付は2万5525ドルで前日比4650ドル高となった。同担当者は、「通常バックホールは低い値が付くが、ロシア制裁を背景に高値を維持している」と語る。

 さらに、コロナ禍による各国の水際対策強化で船腹供給が絞られやすい状況が続いている。同担当者は「中国ではその傾向が顕著でドックの操業停滞も相まって、滞船が発生している」と指摘する。