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 印刷 2022年05月12日デイリー版1面

NX中国、中国→欧州 新ルート。ロシア経由回避、BCP輸送拡充

 NIPPON EXPRESSホールディングス(NXHD)は11日、グループ会社のNX国際物流(中国)が中国発欧州向けで、カスピ海を経由する複合輸送サービスを開始したと発表した。中国―欧州間で従来の海上輸送や鉄道輸送(中欧班列)に加え、BCP(事業継続計画)用輸送モードとして、ロシアを経由しない複合輸送サービスを拡充する。

 新サービスは、中国各地から集荷した貨物をカザフスタン・アクタウまで鉄道で輸送。アクタウからは船舶を利用して、アゼルバイジャン・バクーまでカスピ海を海上輸送する。バクーからはトルコ・イスタンブールまで鉄道輸送後、EU(欧州連合)側の鉄道またはトラックに積み替えて欧州各地へ輸送する。リードタイムは、中国・西安から独デュイスブルクまで約50―55日。サービス頻度は週1便。

 中国では新型コロナウイルス感染拡大により物流に大きな影響が出ている。特に上海市でのロックダウン(都市封鎖)が長期化。上海市内と、周辺の生産拠点・消費地を結ぶ陸上輸送が困難な状況が続く。

 NX中国では、荷主のサプライチェーンを維持するため、上海港や浦東空港を回避し、中国国内の鉄道輸送と海上輸送を組み合わせた複合輸送サービスを提供してきた。

 中国―欧州間の鉄道輸送では通常、ロシア領を通過するが、ロシアのウクライナ侵攻以降、ロシア国境での積み替えなどに支障が出ているほか、荷主もロシア経由の輸送を敬遠する傾向が強まっている。

 NX中国は今回、中国から欧州向けにカザフスタンを経由し欧州各地へ輸送する「カスピ海ルート」を開発し、ロシアを経由しない欧州向けのBCP用輸送モードとして利用できるようにした。