印刷 2022年05月09日デイリー版1面

マースク、22年1―3月期、EBITDA1兆円超え。四半期 最高

 デンマーク海運大手APモラー・マースクが4日に発表した2022年1―3月期業績は、EBITDA(金利・税引き・償却前利益)が前年同期に比べて約2・2倍の90億8400万ドル(約1兆1860億円)、EBIT(金利・税引き前利益)が約2・3倍の72億7300万ドルとなった。四半期の利益額としては21年10―12月期を上回って過去最高を更新した。ただし、4月27日に公表したEBITDA92億ドル、EBIT79億ドルの予想値に比べて若干、下振れした。

 売上高は55%増の192億9200万ドル、純利益は約2・5倍の68億800万ドル。売上高、利益額ともに四半期としては過去最高。サプライチェーン混乱によるコンテナ運賃の高止まりが好業績をけん引した。

 セグメントのうち、主力のコンテナ船などオーシャンは、売上高が64%増の155億7000万ドル。積み高は7%減の300万6000FEUと1桁後半の減少幅だったものの、40フィートコンテナ当たりの平均運賃は71%増の4553ドルまで上昇。この結果、EBITDAは約2・4倍の82億1400万ドル、EBITは約2・6倍の70億7200万ドルとなった。5割近く上昇した燃料油のコスト増を吸収した。

 22年のコンテナ運賃交渉は8割が終了。22年の契約運賃は前年に比べて40フィートコンテナ当たり1400ドル以上も値上がり。また契約運賃のうち、22%が複数年契約と説明する。

 22年通期の業績見通しは、4月27日公表の予想額であるEBITDA300億ドル、EBIT240億ドルを据え置き。

■ロシア事業から撤退

 マースクではウクライナ侵攻を受けてロシア事業からの撤退を公表。コンテナや倉庫、ターミナル事業などロシア関連資産の減損処理を進めている。22年1―3月期EBITのロシア・ウクライナ関連影響額(減益要因)は7億1800万ドル。内訳で最も大きいのはターミナルで4億8500万ドル、次にオーシャンの1億6300万ドル、ロジスティクス&サービスで5300万ドルなど。

 マースクはロシアのターミナル大手グローバル・ポーツが運営するターミナル事業の一部に出資しているが、持ち株分の売却手続きを開始したことを明らかにしている。