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 印刷 2022年03月25日デイリー版2面

MariTech 海事未来図】商船三井、スペース管理を最適化。自動車船、数理最適化で

 商船三井は24日、数理最適化を活用した自動車船のスペースマネジメントの自動化実証実験に成功したと発表した。今回開発したアルゴリズムを活用すると、従来の約3倍のパターンの計画候補を同時に検討できるようになり、より最適な航海スケジュールでの輸送が可能になる。

 自動車船のスペースマネジメントは、運航船各船へのブッキングの割り当てとそれに伴う航海計画の策定のことを指す。数理最適化はAI(人工知能)の基盤技術の一つで、与えられた条件の下で目的関数を最小(もしくは最大)にする解を求めるもの。資産運用や配送計画など幅広い分野で活用されている。

 自動車船の顧客ニーズに対応するには、本船のスペースを最大限に活用しつつ、多様な車種構成や積み揚げ港の組み合わせ、積み港や揚げ港到着スケジュールなどの諸条件を考慮し、安全で無駄のないルートでの航海スケジュール策定を複数隻同時進行で行うことが求められる。そのため熟練担当者によるパズルのような検討が必要だった。

 商船三井は大阪大学大学院情報科学研究科の梅谷俊治教授の協力を得て、2021年から「配船計画」と「貨物積み付け計画」の支援システムの運用をスタート。2つの工程を橋渡しするスペースマネジメントでも数理最適化活用を実現することで、自動車船業務全体での意思決定のスピードアップを図る。