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 印刷 2022年01月06日デイリー版5面

年頭所感】日本倉庫協会会長・小野孝則、社会課題の解決へ協調

日本倉庫協会会長 小野 孝則氏
日本倉庫協会会長 小野 孝則氏

 2022年度税制改正で要望していたいわゆる「倉庫税制」の延長については、特に国税の措置である「倉庫用建物等の割増償却」の廃止を税務当局から示唆されるほど厳しい状況にありました。しかし、関係者のご支援の結果、物流総合効率化法(物効法)の要件に物流DX(デジタルトランスフォーメーション)機器の導入を新たに付加した上で、若干の変更が加えられたものの、2年間の延長が認められることになりました。

 次回の適用期限満了時には何らかの制度改正が必須とされており、厳しい折衝となることが予想されます。より利用しやすく、効果のある制度への転換を実現できるよう、早い段階から国土交通省と連携しながら取り組んでまいる所存です。制度設計のヒントとなるようなアイデアがあれば積極的にご意見をお寄せいただくとともに、現行制度での適用実績を多く積み上げていただきますよう、活発な利用へのご協力をお願いいたします。

 また、新型コロナウイルス感染症が収束に向かい、経済活動が正常化すると労働力の不足が再度深刻化すると考えられます。本年も長期的な視野に立ち、さまざまな観点からこの問題に取り組んでまいりたいと考えています。

 昨年6月に閣議決定された総合物流施策大綱では、物流DXの推進を問題解決の一つに掲げています。当協会でも引き続き導入の後押しができるよう情報発信や補助事業の検討を進めていく所存です。

 若い世代に倉庫業界への就職を促すため、倉庫業の魅力を伝えるPR動画の作成も進めております。間もなくの完成を予定していますのでご活用いただければ幸いです。その他、高齢者の活用推進に関する事業も検討していきます。

 新型コロナウイルス感染症のまん延は、パンデミック(世界的大流行)への対応だけでなく、倉庫業の持続可能性そのものを考える大きな契機となりました。昨今では「SDGs(持続可能な開発目標)」や「ビジネスと人権」の機運の高まりもあり、従業員はもとより、お客さまや地域社会など多くのステークホルダー(利害関係者)と協調しながら社会課題の解決に取り組むことも求められています。こうした課題は一朝一夕に解決できるものではなく、継続的に取り組んでいく必要があります。引き続きご協力、ご支援を賜りますようよろしくお願いいたします。