最新版_2022年の海上コンテナ輸送(満員御礼)
 印刷 2021年12月01日デイリー版2面

国交省、LNG燃料船開発など支援。事業計画7件認定

 国土交通省は30日、海事産業強化法に基づき創設された事業者などに対する新たな計画認定制度で、第2弾として7グループ21社の造船事業者が策定した7件の事業基盤強化計画を認定したと発表した。中心となるのが内外航のLNG(液化天然ガス)燃料船の開発・建造で、LNG燃料タンクの内製化も支援する。

 今治造船グループでは、今治造船をはじめ、岩城造船、しまなみ造船、新笠戸ドック、あいえす造船、多度津造船、南日本造船の7社が参画。環境性能を向上させる船型やCO2(二酸化炭素)排出の少ないLNG燃料船を開発・建造する。LNG燃料タンクの生産も検討し、外航船の省エネ・脱炭素化を進める。

 今治造船の檜垣幸人社長は7月の会見でLNG燃料船の建造について「肝の部分を国内で製造し、良い船を造る努力をする」と表明していた。

 こうした技術をさまざまな船種にも順次適用する方針だ。同グループの多種多様な船種船型を建造できるという強みを生かし、環境性能に対するマーケットニーズへの対応を図る。

 今治造船が資本業務提携を締結したジャパンマリンユナイテッド(JMU)、同社との営業・設計合弁会社の日本シップヤード(NSY)とも連携する。同一デザイン・2社建造による同型船での受注拡大に加え、大型ロット案件への対応力強化、設計の事業所間流用を推進する。計画実施期間は2022年4月―25年3月。

 新来島どっくグループの6社は、LNG燃料を採用した外航船の開発・建造、LNG燃料タンクの生産を進める。DX(デジタルトランスフォーメーション)化による生産工程の最適化・平準化なども図る。期間は21年11月―26年3月。

 内海造船は、内航LNG燃料フェリー、RORO船などの開発・建造に着手する。洋上風力発電関連構造物などの新分野への取り組みも進める。期間は21年11月―26年3月。

 旭洋造船は、省エネ技術を導入した内航船の開発・建造を目指す。大型クレーン導入を進め、コスト削減を図る。期間は21年11月―26年3月。

 三菱造船は、内航LNG燃料フェリー、自動車運搬船などの開発・建造を進める。これに加えて液化CO2運搬船、アンモニア燃料船の開発も着手。期間は21年11月―26年3月を予定する。

 福岡造船グループ2社は、日本初のLNG燃料ケミカルタンカーを開発・建造する。グループの3工場で一体運用体制を確立する。期間は21年11月―26年3月。

 名村造船所グループ3社はLPG(液化石油ガス)、LNG、アンモニアの各燃料船の開発・建造を進める。艦艇、巡視船などの修繕船事業のラインアップ強化も図る。期間は21年11月―25年3月。

 認定された造船事業者は、日本政策金融公庫などによる長期・低利融資、税制の特例など各種支援措置を活用できる。海運事業者も、同認定を受けた造船事業者が建造する環境性能などに優れた船舶を導入する際に支援制度を受けることができる。