印刷 2021年10月22日デイリー版3面

日本パレットレンタル、AIで共同輸送マッチング。異業種荷主つなぐ。平均実車率93%

異業種間の共同輸送を促し、積載効率の向上や環境負荷軽減につなげる
異業種間の共同輸送を促し、積載効率の向上や環境負荷軽減につなげる

 日本パレットレンタル(JPR)は21日、AI(人工知能)を活用し、異業種の荷主の共同輸送をマッチングするサービス「TranOpt(トランオプト)」を始めると発表した。AIにより、これまでハードルの高かった異業種間の共同輸送を後押しする。8月までの試験運用ではAIがマッチングした輸送経路の平均実車率が93%に達し、共同輸送の普及に期待がかかる。

 トランオプトのAIは、利用企業が登録した輸送ルートや積み荷、詳細な条件などのデータベースから、それぞれの希望条件を考慮し効率の高い組み合わせを瞬時に提示する。利用者は複数のマッチング候補から共同で輸送したい相手を選び、トランオプト上で通知する。その後、相手と必要な調整を進めていく仕組み。

 JPRによると、異業種間で共同輸送を検討しようにも、日常的な交流がないために対象を見つけにくい。同社はトランオプトにより、そうした課題を解決する。一般的に、異業種間の共同輸送は物流形態や物量の季節波動が異なるため、互いにメリットのある輸送経路を見いだしやすい。競合もしないので、同業種に比べて話を進めやすい傾向がある。

 平均実車率93%は、JPRが設けたトランオプトの無償モニター利用期間の実績。モニター利用には100社が参加し、トランオプトに期待する声が上がっているという。

 トランオプトの会員登録やサービスの利用は無料。成約時に手数料を支払う成功報酬型だが、定額利用型も選択できる。

 マッチングの技術は、JPRと群馬大学が共同で開発した。2019年10月から今年3月まで、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成を受けた。JPRと群馬大は数学・数理科学も活用し、共同輸送の運賃の予測値、参加企業間での公平な費用負担を表示する機能を付加している。

 国土交通省によると、国内の営業用トラックの積載効率は40%未満にとどまっている。要因の一つは長距離輸送の復路の空車回送。共同輸送の普及により、積載効率の改善が期待できる。