印刷 2021年10月15日デイリー版2面

グリッド照井CSO、SDGs達成に直結。内航タンカー、AIで配船最適化

 気象情報大手のウェザーニューズは14日、AI(人工知能)開発プラットフォームなどを手掛けるグリッドと共に「海運DX(デジタルトランスフォーメーション)が切り開くSDGs(持続可能な開発目標)」をテーマにウェビナーを開催した。グリッドの照井一由取締役CSO(最高戦略責任者)は同社が参画した実証実験「内航船の配船計画の最適化」について講演。同事業はAIが内航タンカーの最適な配船計画を導き出すもので、照井氏は「燃料コストやCO2(二酸化炭素)排出の削減につながり、SDGsの達成にも直結する」と強調した。

 同事業は出光興産、三井物産などの協力の下で実施。内航タンカーによる国内の製油所と油槽所間の配船計画について、AIが在庫量や天候など日々変動する制約条件を踏まえ、最適な計画を自動的に出力する。

 この作業の原理について、照井氏は「ソフトウエア技術によって、顧客の内航船のサプライチェーン(SC)をデジタル空間に再現した上で、最も良い計画をAIが導き出す。非常に複雑な制約条件もあるだろうが、これらを満たしながらAIは計画をつくることができる」と説明する。

 変動する全ての制約条約を加味すると、想定される計画の数は囲碁や将棋の指し手よりも多くなるという。そうした膨大な作業も「AIは実行開始から十数分程度と短時間で解くことができる」(照井氏)。

 導き出される計画を実行することで、燃料コストの削減や配送効率向上を達成できるという。