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 印刷 2021年09月14日デイリー版3面

DHLエクス、仕分けにAIロボ導入。星港・韓国、業務効率40%向上

中国のドラボットと提携して導入した「DHLボット」。1時間当たりの仕分け能力は1000個以上
中国のドラボットと提携して導入した「DHLボット」。1時間当たりの仕分け能力は1000個以上

 DHLエクスプレスは先ごろ、AI(人工知能)を搭載したロボットアーム「DHLボット」をシンガポールと韓国に導入したと発表した。繁忙期に備えて荷物の仕分けを自動化し、輸送のハブやゲートウエーの処理能力を引き上げる。DHLボットにより、全体の業務効率を40%以上向上できるという。

 DHLボットは物流ロボットを開発する中国のスタートアップ、ドラボット(Dorabot)と提携し、導入した。DHLボットの荷物の仕分け能力は1時間当たり1000個以上。

 仕分けの精度は99%以上のため、手作業に比べてミスを低減でき、2次仕分けが不要になるという。従業員の職場環境も改善する。

 導入現場では、ベルトコンベヤーでの荷物の通過時、3DカメラとバーコードカメラでAWB(エアウエービル)をスキャンし、配送先を確認。ベルトコンベヤーの端に設置されたDHLボットが荷物情報と配送先に合わせてルートごとに荷物を仕分けする。

 「巣ごもり需要」の拡大に伴い、DHLエクスプレスでは昨年11―12月、貨物取扱量が前年同期から17%増加した。今年も物量増が予想されるため、処理能力を増強する。