内航海運×SDGs -人のサステナビリティー スーパーバナー
 印刷 2021年06月21日デイリー版1面

三菱HCキャピタル、1220億円でCAI買収。コンテナリース、世界2位グループ浮上

コンテナリースで世界2位グループを形成する(リンクトインのCAIページから)
コンテナリースで世界2位グループを形成する(リンクトインのCAIページから)

 三菱HCキャピタル(柳井隆博社長)は18日、コンテナリース世界5位の米CAIインターナショナル(CAI)の全株式を取得し、買収することで合意したと発表した。株式取得価額は約11億800万ドル(約1220億円)。三菱HCは2014年、同世界6位のビーコンインターモーダルリーシング(BIL)を買収しており、両社を合算したコンテナ保有数でコンテナリース業界2位グループに食い込む規模となる。今後、両社の事業基盤の有効活用と、経験・知見の融合により、収益拡大・成長の加速を図る。

 19年末時点でのコンテナ保有規模は、CAIが約158万6000TEU、BILが約142万5000TEU。単純合算で300万TEUを上回る。首位のトライトンは約600万TEUと他を突き放すが、CAI・BIL合計では300万TEU台半ばの2社に迫る数字となり、第2位グループを形成する。

 三菱HCの安野健二専務執行役員(ロジスティクス事業部門長、航空事業部門副部門長)は本紙に対し「BILの世界シェアが約7%。買収以降順調に規模を拡大していったが、さらなる成長を考えると、非オーガニックなやり方が必要だった。CAIもBILに近い規模で同じ課題を抱えており、同社の経営陣と目指す方向が合致し、今回の買収に至った」と狙いを語った。

 顧客層もアジアに強いBIL、欧州やニッチ船社に強いCAIと相互補完的だ。当面は別々に事業運営を行うが、長期的にはオペレーションの統合も検討。より効率的な事業運営を目指す。

 20年末の世界のコンテナフリート規模は約4300万TEUと、20年間で3倍弱に拡大。世界経済、貿易の伸びに連動し、一貫して拡大基調にある。リース会社にとっては、極めて安定したリース資産と言える。

 近年、コンテナ船社は事業多角化により「(資産を軽くしたい)バランスシートコンシャスの傾向が強く、コンテナの自社購入を控え、リースを活用する動きが拡大している」(安野専務)。海事コンサルティング会社ドゥルーリー調査では、09年から19年の10年間で、世界の総コンテナ数に占めるリース比率は41%から51%に増加している。

 また、コロナ禍を背景とした巣ごもり需要などで、海上コンテナの需要は拡大しており、足元では世界的にコンテナ不足も発生している。国際物流に不可欠なインフラとして、海上コンテナリース事業は今後も安定的な成長が見込まれる。

 海上コンテナリース事業では、コンテナの返却や修理のためのコンテナデポ、マーケティング・オペレーション拠点など、グローバルな事業基盤の強化が、競争力に直結する。CAIは12カ国に13拠点を有し、世界39カ国・180カ所のコンテナデポと使用契約を締結している。BILのネットワークと連動することで、さらなる相乗効果が生まれる。