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 印刷 2021年06月17日デイリー版2面

マルコペイ、給与デジタル支払い、第三者向け11月開始。「船員融資浸透 8社利用」

ウェビナーでサービスの最新動向について説明する竹中CSO
ウェビナーでサービスの最新動向について説明する竹中CSO

 日本郵船グループで船員向け電子通貨プラットフォーム(PF)を運営するMarCoPay(マルコペイ社)は16日、フィリピン人船員向けサービスの最新動向を紹介するウェビナーを開催した。その中で、先月一部で開始した船員への電子通貨給与払いについて、8月以降に郵船グループの全船員に順次拡大した上で、第三者向けのサービスを11月以降提供する計画を明らかにした。船員向け融資は既に、グループ外を含むマンニング会社8社が利用していることも公表した。

 冒頭、藤岡敏晃社長兼CEO(最高経営責任者)が「人々の生活を最前線で支えるフィリピン人船員の皆さまがより幸せな生活を送れるよう、電子通貨のほか融資などの各種優遇サービスをお届けしたい」とあいさつ。

続いて、竹中亮太CSO(戦略・販売責任者)が「当社のミッションは『船員とそのご家族の幸せを力強くご支援すること』」と強調。そのゴールを実現するソリューションとして、 1.電子通貨給与払い 2.船員ローン 3.その他優遇サービス―の3つの現況を紹介した。

 電子通貨による船員給与支払いについては先月末、郵船グループの船舶管理子会社の船員に対し、給与の一部を対象に提供を開始した。今後は7月まで動作確認を行い、8月以降、郵船グループが船舶管理を手掛ける約200隻全船に順次導入。その上で導入先を郵船グループ外の管理船にも拡大していく計画だ。

 同サービスを利用する場合、マンニング会社がマルコペイ社と契約する。利用料金は船員1人につき月額12―15ドル。

 船員給与の大部分の支払いを電子通貨に置き換えることで、緊急送金など手間のかかる現金のやりとりが大幅に減少。CTM(舶用現金)コストを相当程度削減できるとしている。

 料金が発生するのは電子通貨給与払いだけで、船員ローン、その他優遇サービスは無料。

 船員向け融資は住宅や自動車のローンで、マルコペイ社がプロバイダーから獲得した優遇条件で船員にサービスを提供する。対象の借り手は乗船契約を有する船員だが、「陸上社員向けにも年内をめどにサービス提供を検討中」(竹中CSO)。

 その他の船員向けの福利厚生優遇サービスは、生命・損害・医療の各種保険や、自動車や住宅などの購入時に割引が適用されるクーポンを提供する。船員の資産形成を支援する投資商品については「来年前半に導入予定」(同)だ。