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 印刷 2021年06月14日デイリー版1面

フェアフィールド、ケミカル船 最大6隻発注。LNG焚き、福岡造船に

 米国ケミカル船社フェアフィールド・ケミカルキャリアーズ(FCC)は10日、福岡造船(本社・福岡市)にLNG(液化天然ガス)焚(だ)きの2万6300重量トン級ケミカル船2隻プラス・オプション4隻を発注したと発表した。FCCがLNG燃料対応船を整備するのは初とみられる。確定分2隻は2023年後半の竣工を予定する。

 新造船は全船とも26タンクのステンレスタンク仕様で、LNG燃料対応のDF(2元燃料)機関を搭載する。同船のテクニカルマネジャーはLNG燃料に関する知見が豊富で、06年からFCCと連携してきた香港船舶管理大手アングロ・イースタンから招聘(しょうへい)する。

 FCCは「オペレーションの脱炭素化とCO2(二酸化炭素)排出量の削減が最重要課題」と指摘。今回の新造船にLNG焚き推進システムに加え、ルーティングの改善や貨物管理の最適化などを行うスマートシップコンセプトを採用することで、燃費改善と環境負荷低減を実現する。

 今回の新造整備について「福岡造船と2年間にわたって緊密に協力し、当社の次世代の主力製品となるステンレス製パーセルケミカルタンカーを設計、市場投入する」と意義を強調する。

 FCCは昨年8月にも福岡造船に1万9900重量トン級4隻と2万5000重量トン級2隻のケミカル船計6隻を発注。今回はこれに続く取引となる。

 今回の新造整備に取り組んできたFCC日本法人フェアフィールドジャパン(本社・東京都)の吉居正男社長は「技術力のある福岡造船と一緒にこの船を実現できることに感謝している。信頼感が高く、安心して建造を任せられる」とコメント。

 最近の新造船市場では中国造船所がLNG焚きの受注を伸ばしているが、吉居社長は「われわれは日本の造船・舶用企業をリスペクトしている。現在、福岡造船で建造中の6隻も、古野電気のプラットフォームをベースに船陸のデータ共有を図るDX(デジタルトランスフォーメーション)のコンセプトを取り入れている」と説明する。

 FCCの船隊は現在、1万9900重量トン級から2万6000重量トン級のステンレスタンク仕様のケミカル船40隻。