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 印刷 2021年06月14日デイリー版2面

国交省、インフラ輸出計画改定。官公庁船の輸出展開へ

 国土交通省は10日、インフラシステムの輸出に関する新たな行動計画を発表した。世界の旺盛なインフラ需要を取り込み、日本企業の受注機会の拡大につなげる狙い。海事分野では造船業の活性化を目的に官公庁船の海外輸出を展開するほか、港湾分野は日本企業進出への期待に応えるため産業立地型港湾開発モデルのノウハウを提案する。同計画は2016年3月に初めて策定、今回で5度目の改定となる。

 今回の改定では、ポストコロナを見据えたデジタル技術や、カーボンニュートラルに貢献する質の高いインフラシステムを海外展開する。

 海事分野では、日本が提唱する「自由で開かれたインド太平洋」構想の推進に向け、ASEAN(東南アジア諸国連合)などに対して巡視船といった官公庁船の供与などで海上法執行能力の構築を支援する。

 日本はこれまで、途上国にODA(政府開発援助)という形で、巡視船などの輸出を実施してきた。だが、今後は非ODA案件についても進めていきたい考えだ。

 日本の官公庁船技術をアピールするため、官民連携による海外ミッションや国際展示会への出展に力を入れる。さらに公的金融の活用などを促進し、官公庁船の海外輸出を図る。これに加え、技術協力や人材育成などをパッケージ化した案件も提案する。

 このほか、浮体式洋上風力発電の市場化に向けた取り組みも実施する。

 港湾の海外輸出も積極化する。世界の港湾整備の需要は、17年の700億ドルから30年には950億ドルに増加する見込み。こうした中、日本は港湾と道路整備を一体的に進めるプロジェクトを提案する。具体的には、港湾技術基準の他国への普及を図るため、国際航路協会(PIANC)など国際機関を通じた国際標準化や、港湾EDI(電子データ交換)システムなどを進める。