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 印刷 2021年06月11日デイリー版2面

日本郵船、船員給与のデジタル払い開始。年内に自社管理200隻へ

 日本郵船は10日、グループの船舶管理子会社の乗務船員に対し、船員向け電子通貨プラットフォーム(PF)を運営するMarCoPay(マルコペイ社)発行の電子通貨による給与支払いを開始したと発表した。今後も新規乗船者から登録を進め、年内に郵船グループが船舶管理を手掛ける約200隻全船で、毎月の給与の一部の電子通貨支給をスタートする。

 郵船とフィリピンの物流大手トランスナショナル・ダイバーシファイド・グループ(TDG)が運営するマルコペイ社は、電子通貨の導入先を郵船グループ外の管理船にも順次拡大する。

 同社の電子通貨は昨年3月、世界で初めて洋上での試験的な流通に成功。フィリピン各省庁から電子通貨による船員への給与支払いに関する承認を得て今回、南アフリカ共和国のダーバン沖を航海中のLNG(液化天然ガス)船と、日本沿岸を航海中のコンテナ船に乗船するフィリピン人船員に対し、電子通貨で給与の一部が支払われた。

 船舶に多額の現金を届けることや現金を船上に保管しておくことはかねて、安全上の理由からも課題となっていた。さらにコロナ禍で船員の給与支払い・受け取りの手段は大きく制限されている。

 こうした中、マルコペイ社の電子通貨PFの活用は、船員・船舶管理会社にとって新たな選択肢となる。