MOLwebinar0702_1
 印刷 2021年05月14日デイリー版1面

本瓦造船、次世代省力化船 開発。6月竣工。199総トン型ケミカル船

会見する冨士汽船の畝河内社長(右)と本瓦造船の本瓦社長
会見する冨士汽船の畝河内社長(右)と本瓦造船の本瓦社長

 内航船建造を手掛ける本瓦造船(本社・広島県福山市)は13日、新開発の集中荷役遠隔システムを搭載した次世代省力化船スマートアシストシップ「りゅうと」が6月初旬に竣工すると発表した。同船は199総トン型ケミカル(液体化学製品)船で、スラスターやウインチをブリッジから操作可能な「ミライパネル」などを採用。冨士汽船(山口県)向けで竣工後はトクヤマのカセイソーダ輸送に投入される。

 冨士汽船の畝河内毅社長は会見で「内航小型船が抱える船員不足や高齢化問題は特に深刻。現場での労働環境を改善しなければ小型船での輸送自体が行き詰まってしまうと考えている」と建造に至った背景を説明した。

 「りゅうと」は集中荷役遠隔システムを導入することで、これまでポンプ室、デッキ上、荷役事務室の3カ所から3―4人で行ってきた荷役作業を、操舵室1カ所から遠隔で実施できるようにした。これにより船員を酷暑・極寒下の甲板作業から解放し、荷役作業中の事故やヒューマンエラーを防止することで、荷役作業の安全性向上と省力化を図る。

 さらに集中荷役遠隔システムを一部活用し、船首と船尾に装備した電動スラスターやSKウインチが開発したスマートデジタルウインチ、船陸間距離センサー、遠隔集中操作用統合パネルなどで構成した離着桟支援システムも実装。狭水道でも容易に安全な平行離着桟を可能とした。

 また、船上データサーバーに求められる機能要件に関する規格などに対応した船内サーバーを搭載し、各機器のデータを連携させ総合的に分析・利用することで、デジタル機器点数を削減するとともに、サーバーを介して船舶と陸上をオンラインで結ぶ遠隔監視システムも装備している。

 本瓦造船の本瓦誠社長は「荷役システムに関しては、パッケージとして提供していきたい」と述べた。