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 印刷 2021年04月27日デイリー版3面

JAFA鳥居会長、スペース不足・料金高止まり 自社努力でカバー

航空貨物運送協会(JAFA)の鳥居伸年会長(近鉄エクスプレス社長)
航空貨物運送協会(JAFA)の鳥居伸年会長(近鉄エクスプレス社長)

 航空貨物運送協会(JAFA)の鳥居伸年会長(近鉄エクスプレス社長、写真)らは23日、オンライン形式で会見し、2021年度活動方針や航空貨物市場などについて説明した。旅客便の減便や海上コンテナ不足による航空貨物スペース不足・運賃高止まりについて鳥居会長は、「現時点で(業界団体として)対応を取ることは考えていない」と述べ、チャーター便の利用や混載効率向上など、各社が自社努力でカバーせざるを得ない状況との認識を示した。

 航空貨物市場は、定期旅客便のベリー(貨物室)スペース回復の遅れにより、供給が追い付いていない状況が続いている。各社はチャーター便の利用などで対処しているが、安定的なスペース確保には至っておらず、需給逼迫(ひっぱく)から運賃高止まりが続く。

 また、足元では輸出貨物の需要が増加しており、国際便が豊富な成田空港に貨物が集中。空港上屋で貨物の滞留やオペレーションの遅延なども発生している。鳥居会長は「あくまでコロナ禍での短期的な状況と見ている」とし、各社対応に委ねる考えを示した。

 21年度の基本方針については「国際的なサプライチェーンの見直しや社会全体のデジタル化の進展が今後加速していく。こうした状況に対応し、次の時代への備えを着実に進めることが求められる」(鳥居会長)とし、安全・教育訓練・物流の効率化を3本柱として活動していく考えを示した。

 具体的には国際資格「IATA(国際航空運送協会)ディプロマ」認定試験に向けた講習や航空保安教育訓練、危険物取り扱い講習など各種の教育訓練事業や、無申告危険物搭載防止キャンペーン、会員向け各種セミナーの充実を図る。講義などはできる限りオンライン方式、オンラインと会場の併用方式で行うこととした。

 また現在、政府が策定中の次期総合物流施策大綱についても、物流のデジタル化・効率化・強靭(きょうじん)化・航空安全の確保など、大綱と関連する施策上の要望実現に向けて、関係省庁と連携し対応を進めていくとした。