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 印刷 2021年04月27日デイリー版4面

香川経済同友会、船舶大型化対応 ハード整備を。高松港・坂出港、長期構想に提言

「東南アジアとのコンテナ航路の新設」も提言された高松港
「東南アジアとのコンテナ航路の新設」も提言された高松港

 香川経済同友会はこのほど、提言書「高松港・坂出港の長期構想について〜香川県の次の成長ステージに向けた港湾整備」を香川県などに提出した。高松港の国際物流拠点としての機能を維持するため、東南アジアとのコンテナ航路の新設や、コンテナ船の大型化に対応したハード整備を求めた。坂出港では、総社地区に新たな多目的ターミナルを整備することによる、港全体での埠頭再編を盛り込んだ。

 提言書は、県などが2020年度に両港のあり方を検討する長期構想検討委員会を約25年ぶりに開催したのを受け、まとめた。 1.高松港玉藻地区のウオーターフロント空間の拡大 2.サンポート高松でのクルーズ船受け入れ環境の整備 3.四国一の国際コンテナ物流拠点の確立 4.坂出港総社地区多目的ターミナル整備による坂出港埠頭再編―の4項目で構成する。

 国際物流に関しては、高松港が四国首位の国際物流拠点としての機能を維持していくため、現在の中国・韓国航路だけでなく、東南アジアとの新たなコンテナ航路開設を目指すことが重要であると指摘。

 そのためには、水深12メートル耐震バースの整備とともに、ターミナル面積の拡充やガントリークレーン増設・高度化、公共上屋の整備を進めることを強調した。港湾分野のAI(人工知能)化などデジタル化の積極的な導入も盛り込んだ。

 また、集荷機能の強化のため、トレーラーのボトルネックとなっている、県道・高松坂出線から高松港へのアクセス機能の強化にも言及した。

 高松港の国際コンテナ航路は現在、週7便(韓国4便、中国2便、国際フィーダー1便)。コンテナ施設は朝日地区にあり、水深10メートルの岸壁2バース(長さ370メートル)にガントリークレーンとハーバークレーンの2基を備える。ターミナル面積は4万3000平方メートル、ヤード荷役はストラドルキャリア2基で行っている。

 19年のコンテナ取扱量は10万6144TEU(外貿4万238TEU、内貿6万5906TEU)と4年連続で増加した。三島川之江(愛媛県)の9万9990TEU(外貿7万5024TEU、内貿2万4966TEU)、新居浜(愛媛県)の6万9718TEU(全て内貿)を上回り四国で首位、全国で20位にある。

 このほか、高松港のウオーターフロント空間拡充では、外国人客やクルーズ船の乗客の受け入れ態勢を強化すべきと指摘した。

 坂出港の埠頭再編は、19年に坂出市が中心となってまとめた坂出ニューポートプランに示されている、新たな定期RORO船航路誘致の実現、中央埠頭地区での喫水調整、林田地区の過密な港湾利用の解消が目的。総社地区に新たな埋め立て地を造成することで、大水深多目的バースの整備につなげる。

 高松、坂出両港の現港湾計画は1997年改定から20年以上が経過している。両港の港湾管理者である香川県と坂出市は、計画改定のため官民関係者による高松港・坂出港長期構想検討委員会を発足させ、昨年12月に第1回会合が開かれた。今年度内に数回の会合を開き、長期構想を策定。22年度に港湾計画の見直しに着手する考え。