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 印刷 2021年04月26日デイリー版1面

港湾春闘 妥結、産別最賃は継続協議。五輪・万博、労使で連携

 2021年港湾春闘は22日再開された港運中央労使による第4回中央団体交渉が妥結、今年度の労働条件改善に関する仮協定書を締結した。東京五輪・パラリンピック、大阪万博については、港湾物流や港湾労働に負の影響を及ぼさないよう東京・大阪地区、関係近隣諸港労使で連携し対応することを確認。産別最低賃金を含む制度賃金に関しては組合側が提訴している東京都労働委員会での結論が出ていないことなどを踏まえ、今春闘から切り離し、継続協議することとした。

 22日の中央団交は、長期休憩として中断した15日の団交を再開する形での実施となった。

 締結された仮協定書では、適正料金の収受や認可料金制度の復活について、港湾労働者の雇用安定・雇用条件向上に重要な労使共通の課題であるとし、認識を共有するために労使によるプロジェクトチーム(仮称)を設置し、具体的取り組みについて検討の上、必要に応じて関係行政に働き掛けるとした。

 石炭火力発電施設の削減計画に伴う雇用問題については、日本港運協会(日港協)としてその政策動向の把握を行い、傘下事業者から政策要望などの意見を求め、事業継続と雇用の維持の観点から必要に応じ関係行政に働き掛けることを盛り込んだ。

 新型コロナウイルス対応については当初、エッセンシャルワーカーとして従事する港湾労働者の安全を確保するため、組合側はワクチンの優先接種などを求めていたが、ワクチン接種の予約が取れた場合は、希望者には速やかに接種が受けられるよう、業務の就労と休業・賃金補償に関して最大限の配慮をするとした。

 また20年春闘で締結した「感染症に関する確認書」の第2項にのっとり、新型コロナウイルス感染症により従業員が休業した場合、各会員店社で休業に伴う賃金カットを行う必要に迫られないよう、日港協は労災給付や休業補償制度などをさらに拡充するよう必要に応じて関係行政に働き掛けるとした。

 雇用確保・要員増については、20年10月29日付で遠隔操作トランスファークレーン(RTG)の導入に関して労使双方で確認したことを踏まえ、そのほかのAI(人工知能)化、機械化などの案件が生じた場合は、港湾労働者の雇用に影響を及ぼさないよう最大限の配慮を行い、中央労使での協議・検討を前提とした誠意ある対応を進めることとした。

 ほかにも週休2日制の実施では、14年春闘協定に基づき未実施の企業については、早急に実施できるよう引き続き当該労使での検討を促すことを盛り込んだほか、定年延長については、65歳定年制度が社会的要請であると認識し、25年を待たずに実施できるよう努力するとした。