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 印刷 2021年02月24日デイリー版3面

SBSHD、IT・LT導入加速。東芝ロジとシナジー創出、「メガベンチャー」目指す。3PLで存在感発揮

会見する鎌田社長。会見はオンラインでライブ配信された
会見する鎌田社長。会見はオンラインでライブ配信された

 SBSホールディングス(HD)は今期(2021年12月期)、IT、物流ロボットなどのLT(ロジスティクス・テクノロジー)の導入に力を入れる。ロジスティクスとITを組み合わせ、持続的に成長する「メガベンチャー」を目指す。また、昨年11月に子会社化したSBS東芝ロジスティクスとのPMI(買収後の統合作業)を急ぎ、早期にシナジー(相乗効果)創出を図る。「巣ごもり消費」関連物流需要の取り込み、物流施設の増床にも力を入れ、3PL(物流一括受託)事業で存在感を高めていく。

 19日、SBSHDの鎌田正彦社長らが会見し、前期決算の概要と今後の成長戦略を説明した。

 同社の今期業績予想は売上高が前期比48%増の3800億円、営業利益が37%増の150億円、経常利益が36%増の148億円、純利益が23%増の84億円。売上高、営業利益ともに4期連続で過去最高の見通し。

 セグメント別の予想は、物流事業が売上高47%増の3548億円、営業利益42%増の85億円。不動産事業が売上高82%増の170億円、営業利益36%増の62億円。SBS東芝ロジの連結化が寄与するほか、既存グループ会社がコロナ危機から立ち直る見込み。不動産事業では物流不動産の流動化が収益を押し上げる。回復が遅れていた海外事業の業績も上向いており、鎌田社長は「(グループ各社の業績は)総じて上振れする傾向にある」と説明した。

 IT、LTの導入については、急拡大するBtoC(企業発消費者向け)宅配事業で配送システムを開発。次世代配送端末により、サービスレベルの向上と業務の効率化を図っている。

 物流拠点ではロボットなどを活用する。既存拠点では今年秋以降、3PLを担うSBSロジコムの拠点から、AGV(無人搬送車)などを順次導入する。

 横浜市金沢区で7月に竣工する物流センターでは、大規模な自動化を行い、既存拠点から処理能力倍増を計画する。同センターはSBSリコーロジスティクスの特定顧客専用センターとして運営し、ノルウェー発の自動倉庫システム「オートストア」や機械学習を活用した検品レスの仕組みなどを導入予定。オートストアはアジア最大級の大きさになるという。

 このほか、外付け型AI(人工知能)アシスト機器の開発支援、ドローン(小型無人機)の活用研究などに取り組む。

 SBS東芝ロジとはロボット化推進に加え、物流施設の相互利用や建て替え、海外拠点の融合と最適配置、基幹システムの統合などを進める。鎌田社長はPMIが進むSBSリコーロジに続き、SBS東芝ロジのシナジーが加わることに大きな期待を示した。

 3PL事業ではラストワンマイルや生協宅配、食品スーパー、ドラッグストア、ホームセンターなどの成長分野に注力する。ラストワンマイルの配送網の拡充に向け、即配・宅配事業を手掛けるSBS即配サポートの配送に、SBSリコーロジの全国配送網を活用。SBS即配サポートのサービスの人口カバー率は5―6割に上昇した。

 日本政策投資銀行との共同投資ファンド、日本物流未来投資ファンドなどを通じたM&A(合併・買収)も活用し、新規ネットワークの拡大も進める。

 20年12月末時点の物流施設の総床面積は53・1万坪(約175・5万平方メートル)だが、今期は東芝ロジスティクスの施設20万坪や新規開発施設などが加わり、8月に90・6万坪に達する見込み。「3PL拡大には倉庫が必要」(鎌田社長)として、目標としてきた100万坪の達成が見えてきた。

 SBS東芝ロジの連結化により、SBSグループは国内3PL業界でトップグループに入る。「倉庫とロボット、配送を一体化した事業モデル」(同)により、独自の存在感を発揮するための基盤を構築する。