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 印刷 2021年01月27日デイリー版1面

日本郵船、洋上風発で覚書。海底地盤調査、応用地質などと協業

SPT調査のイメージ
SPT調査のイメージ

 日本郵船は26日、地盤調査大手の応用地質(東京都千代田区)、オランダの同業大手フグロとの3社で、国内洋上風力発電設備向け海底地盤調査事業の協業について覚書を結んだと発表した。日本郵船の中村利グリーンビジネスグループ長は3社の知見やノウハウを持ち寄り、「総合的な海底地盤調査サービスの提供が可能となる」と語り、日本の洋上風力発電市場の発展に貢献していく考えを示した。

 日本では2019年4月に一般海域での洋上風力発電の利用ルールなどを定めた海洋再エネ法が施行され、洋上風力発電市場の拡大が見込まれている。洋上風発の建設に当たっては、風車の基礎設計や発電所のレイアウトを検討する際、海域の各種地盤データの収集が求められる。

 応用地質は日本最大手の地盤調査会社で、最も一般的な調査試験の一つであるSPT(標準貫入試験)調査をはじめ、国内の建設基準に照らし合わせた調査や評価に強みを持つ。

 日本郵船は昨年11月に、フグロと洋上風力発電所の地質調査向け自航式CPT調査船の共同運航で合意。CPT(コーン貫入試験)調査サービスの国内展開で覚書を交わした。

 3社が協業することで、SPT調査やCPT調査など洋上風発の建設に必要な幅広い海底地盤調査ニーズに対応できる体制を整備。各種調査の結果を連携させ、多様な顧客ニーズに沿った形でデータ提供を行うことも可能になる。

 日本郵船とフグロが22年度から運航予定の自航式CPT調査船、応用地質の日本国内での地盤調査事業のノウハウ、フグロの世界各地の洋上風力向け地盤調査の実績を組み合わせ、包括的な海底地盤調査サービスの提供を目指す。

 日本郵船グループにはマリンコンサルを手掛ける日本海洋科学、ブレードなどの輸送を担うNYKバルク・プロジェクトや郵船ロジスティクスがある。また、洋上風力発電設備設置船事業でオランダのヴァン・オードと、洋上風力向け作業員輸送船業で北欧のノーザンオフショアグループと提携している。

 中村氏は「洋上風力では当社グループが活躍できる余地は大きい。輸送だけでなく、地盤調査から建設、保守管理、撤去までのバリューチェーン全体で顧客のニーズに応えていく」と述べた。