Rightship webiner
 印刷 2021年01月13日デイリー版3面

SITCインターモーダル、鋼材用コンテナ 扱い好調。日本向け集荷にも注力

鋼材輸送専用特殊コンテナの内部
鋼材輸送専用特殊コンテナの内部

 中国SITCグループの日本法人で、特殊貨物輸送などを手掛けるSITCインターモーダルジャパン(呂開献社長)が、鋼材輸送専用の特殊コンテナの取り扱いを伸ばしている。日本発では中国向けの小口鋼材輸送が復調したのに加え、インバランス解消へ日本向け集荷に注力した結果、EC(電子商取引)貨物など一般貨物の取り扱いが好調だったことが奏功した。現在約1300基が稼働。積載能力を増強したコンテナの開発も進めており、今後数千本単位で新造整備する計画だ。

 特殊コンテナは、SITCのグループ会社COWINが開発。日本国内では最大27トンまで積載できる。コイルの積載に特化した設計を施し、V字型の床面を採用。ラッシング(固縛)や梱包などに要する手間やコストを大幅に削減する。

 また、天井部分を取り外すことができ、上部からの荷役にも対応。V字の床面を収納することで、一般貨物の輸送も可能。現在、床面の収納スペースを圧縮し、積載能力を拡充した第7世代コンテナを開発し、試験運用している段階だ。

 鋼材輸出は在来船での大量輸送が一般的だが、出荷・生産量の変動などで小口の輸送が発生する。鋼材用コンテナであれば、在来船の輸送ロットに満たない小口貨物の輸送ニーズにも柔軟に対応可能。在来船に比べて多頻度で出荷できる。また、SITCグループのコンテナ船サービスを活用することで、アジア地域であれば、ほぼ全地域にドア・ツー・ドア輸送が可能だ。

 SITCグループとして特殊コンテナを活用し、2000トン規模の鋼材を同一本船で輸送した実績を持ち、大量輸送にも対応できる。

 昨年、同社の特殊コンテナ取り扱いは、コロナ禍で落ち込んだ自動車生産が回復したことを受け、11月ごろから急拡大。年末まですでに数百本を突破したという。また、短期間大量輸送のため、本船手配のみならず、バンニング(コンテナ仕立て)体制も整えた。

 日本での同コンテナの利用は、中国、韓国、東南アジア向けの輸出貨物が中心。輸入貨物が少ないため、空バンで日本に回送することもあったという。そこで昨年後半から、日本向け貨物の集荷にも注力。世界的なコンテナ不足も追い風に、EC関連などで順調に取り扱いを伸ばしている。

 同社は今後も、同コンテナの大幅な取り扱い増加を目標に掲げる。鉄鋼メーカーや商社などへの営業強化に加え、千本単位での新造整備を計画している。第7世代コンテナについては、年内に実運用を開始する予定だ。

 呂社長は、「特殊コンテナの提供を通じ、荷主ニーズの対応に加え、多様な運用方法を促し、ユーザー側の意識に変化を起こしていきたい」と語った。