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 印刷 2020年12月16日デイリー版1面

MariTech 海事未来図】e5ラボ、サイバーセキュリティーでNKと研究協定。デジタルPFで概念実証へ

 商船三井や旭タンカーなどが出資し、電気推進船(EV船)の開発・普及促進を目指す「e5ラボ」と日本海事協会(NK)は15日、サイバーセキュリティーに関する共同研究協定を締結したと発表した。両者は共同研究の第1弾として、e5ラボが開発を進める船舶向け総合デジタルプラットフォーム(PF)「Marindows(マリンドウズ)」を対象とした概念実証(PoC)を行う。

 e5ラボが通信・デジタル事業の核と位置付け、開発を進めているMarindowsは、船舶のロボット化に必要な通信とアプリケーションなどで構成された船舶総合OS(基本ソフト)。船の外をつなぐ船陸間通信だけでなく、舶用機器のIoT(モノのインターネット)化に対応するため船内通信の強化を図り、そこにソフトウエアやデータベースのPFを組み合わせる。将来的にはタブレット一つで船舶の航行や安全管理などができるシステムへと発展させる。

 e5ラボの末次康将CTO(最高技術責任者)は「(Marindowsを)船の標準OSのポジションにしていきたい」と話す。NKとの共同研究協定については「便利さを担保するため、セキュリティー面とセットで考える必要がある」と述べ、立ち上げのタイミングからデジタルセキュリティーの強化を先行して行う意義を強調した。

 NKの高野裕文常務理事・事業開発本部長は、「共同研究では、これまで本会が協力団体などと共に構築してきたベストプラクティスをe5ラボの有識者と共に検証し、得られた知見により総合デジタルPFを対象とした基準策定につなげたい」とのコメントを寄せた。