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 印刷 2020年10月22日デイリー版2面

新型コロナ】大連など10港、船員交代 再開なく。船主ら動向注視

 中国での外国人船員の交代は依然として再開されていないようだ。今月上旬に中国政府は大連など10の港湾で外国人船員の交代を再開する方針を明らかにしていたが、現時点で実行に移されていない。船主関係者は「まだローカル(地方)政府が規制緩和に向けて動きだしていない」とし、動向を注視している。

 中国での船員交代を巡っては、新型コロナウイルス感染拡大以降、中央政府は中国人以外の船員交代を認めてこなかったが、10月上旬に大連など10の港で外国人船員の交代を再開する方針を示していた。

 10港とは大連、天津、青島、上海、寧波、福州、厦門、広州、深圳、海口。だが、現時点でも外国人船員の交代はできない状況が続いている。

 船舶管理会社の関係者は「船舶代理店によると、まだ港側での準備が整っていないという。いつ可能になるのかは不明だ」と語る。

 ただ、これらの港で仮に外国人船員の交代が再開されたとしても、複数の条件が課されるとみられ、実際に交代が円滑に進むかは不透明だ。

 BIMCO(ボルチック国際海運協議会)によると、交代で同10港に寄港する船は、海外の港を出港してから14日以上経過していなくてはならない。船員らは中国税関の適切な検疫、核酸(PCR)検査で陰性が確認される必要があり、記録の保持が求められる。

 加えて、陽性反応のある船員5人以上が確認された船社については、15日間、同10人では30日間、それぞれ交代が認められない見通し。それ以上の人数の陽性者が確認された場合、関係当局の別の評価をクリアするまで船舶の操業が禁止される可能性も浮上している。

 こうしたペナルティーがあるため、「仮に外国人船員への規制が緩和されたとしても、実際にはそれほど交代は進まないのではないか」(船舶管理会社の関係者)との見方も強い。