旭海運、出航! 手作り蒸気船。兵庫・加古川の小学校「海の学習会」に協力。5年生115人、自信作に興奮
旭海運(根元聡社長)は、13日に加古川海洋文化センター(兵庫県加古川市)で加古川市内の浜の宮小学校が開催した「海の学習会」に協力した。同学習会には小学5年生115人が参加し、発泡スチロールとアルミパイプを使い蒸気で進む船を作り水に浮かべた。
旭海運は、船舶の構造などを専門とし、同社のアドバイザーも務める金子仁・東海大学海洋学部客員教授を講師に招聘(しょうへい)。神戸製鋼所グループで、加古川に拠点を構える神鋼物流のサポートも得た。
小学生は船に見立てた長さ約30センチ、幅約10センチの発泡スチロールに、コイル状にしたアルミパイプを設置。アルミパイプに水を通し、その水をろうそくで熱することで、発生した蒸気を推進力に利用する仕組みだ。
参加した小学生は、プールの水面を滑るように進む小さな蒸気船に歓声を上げた。
旭海運は今年8月、加古川海洋文化センターが主催した親子向けの海の学習会に協力。今回は、それを知った浜の宮小学校から旭海運に声が掛かった。
浜の宮小は毎年、5年生を対象に自然との触れ合いや集団生活を通じて子どもの成長を促す4泊5日の自然学校を実施している。今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、宿泊せずに1日だけの活動に変更せざるを得なかった。
そこで自然学校の代替案を検討していたところ、加古川海洋文化センターと旭海運が開催した海の学習会のことを知り、複数ある代替案の一つに海の学習会が選ばれた。
旭海運は神戸製鋼のインダストリアルキャリアーとして、同社が輸入する鉄鋼原料や発電燃料の海上輸送の中核を担っている。
加古川には神戸製鋼の製鉄所が立地しているため、旭海運が運航するばら積み船が加古川に寄港する機会も多い。
旭海運は同社の特色を生かして、寄港地の近隣住民が海や船に親しんでもらう催しなどに積極的に協力し、地域との共生を目指す。