船員支援キャンペーン
 印刷 2020年10月06日デイリー版2面

MariTech 海事未来図】古野電気、ヘルムエースがLR認証。デジタルツイン・レディー取得

 古野電気は5日、グループ会社のフルノヘラス(ギリシャ)が開発した舶用リモートモニタリングシステム「HermAce(ヘルムエース)」が、英船級協会ロイド・レジスター(LR)からデジタルヘルスマネジメント(DHM)プロバイダー要件の一つであるデジタルツイン・レディーを取得したと発表した。同システムを導入することで、機器の異常の原因を迅速に把握し、早期に具体的な解決手段へと導くことが可能になる。

 古野電気のヘルムエースはデジタルツイン(仮想空間に再現した複製)技術を使い、船舶に搭載した同社の航海機器や通信機器のデータをリアルタイムで陸上で収集・保存し、監視することを可能にするシステム。リモートで監視・保守することで、機器の故障予知や予防が図れ、航海の安全・安心にも寄与する。

 「デジタルツイン・レディー」は、LRがDHMプロバイダーの要件として定めているデジタルツイン技術が、運用に適合しているかを見極めるための認証の一つだ。

 背景にはIoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)を活用した自律航行船、無人運航船の開発が挙げられる。船舶のデジタル化が進む中、デジタルツイン技術を用いてリアルタイムで船舶の状態を把握し、機器の異常を早期に検知して機器故障などによる不稼働リスクを軽減するシステムやサービスの開発が登場している。

 その運用パフォーマンスや保守体制が適正かを見極めるために、LRは「デジタルツイン・レディー」を第1段階とする4段階の認証制度を構築した。

 LRによる認定はフルノヘラスが初めて。デジタルツインを開発・展開・監視・保守できると認められた業界初のDHMプロバイダーとなる。

 古野電気は今後、ヘルムエースの運用精度を高めるとともに、同サービスを全世界へ展開してアフターサービスの提供を強化し、ユーザーがどの海域にいても安全・安心して利用できるようにしていくとしている。