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 印刷 2020年09月24日デイリー版2面

船協会長会見。船員交代円滑化に対応。フィリピン直接寄港など

内藤会長
内藤会長

 日本船主協会の内藤忠顕会長(日本郵船会長)は23日に開いた定例記者会見で、コロナ禍の中で困難となっている船員交代について、日本商船隊に乗船しているフィリピン人船員を確保するために同国の港に直接寄港できるよう対応していると説明した。来年度の税制改正に向けては、造船業の競争基盤に関する固定資産税の特例措置の創設などを訴えた。

 内藤会長は世界中の海運業界で問題となっている船員交代に言及。「日本商船隊の外国人船員の7割を占めるフィリピン人船員を確保するため、国際船員労務協会と共に同国の運輸大臣に要請書を提出した」と語った。

 これに加え、日本から帰国するフィリピン人船員のために航空機のチャーター便を用意したほか、船員交代を円滑化する目的で同国のマニラ、バターン、スービックの各港に寄港するなどの対応をしているなどと説明した。

 こうした措置について「フィリピン政府に同国に寄港するための港費を減免してもらっているが、これまでの航路から離れるため、コストが増えるなどの課題がある。チャーター便を用意することについても同様の問題がある」と強調した。

 さらに、各国の水際対策として前の港から14日以上経過しなければ荷役ができない状況に関しては「早く港に到着しても沖で待たなければならない。船員の精神的な負担もかかる」と危惧した。8月の船員交代の実績については昨年並みに戻ったことを報告した上で、「9月も100%以上となる見通しだが、3月からの累計で見るとまだ少ない」と厳しい状況を吐露した。

 来年度税制改正では、外航船舶の特別償却制度の延長や国際船舶に係る固定資産税の特例措置の拡充・延長、造船業の競争基盤整備に係る固定資産税の特例措置の創設を要望することを説明した。