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 印刷 2020年09月16日デイリー版3面

DHL、医薬品物流を強化。アジア―欧米チャーター便、温度管理で技術開発

 DHLグローバルフォワーディング(DHLGF)は、医薬品関連の物流サービスを強化している。14日、東アジア―欧州―北米を結ぶ航空チャーター輸送を始めたと発表した。新型コロナウイルスのワクチンなどの輸送需要も視野に週2便を提供し、温度管理サービスも提供する。また、温度管理輸送の追跡専用ポータル「DHLライフトラック」を刷新するなど技術開発を推進。製薬業界を含めライフサイエンス、ヘルスケア業界の需要に対応する。

 チャーター便は中国の成都を出発後、オランダのアムステルダム、米国シカゴ、韓国ソウルを経て中国に帰着。医療品の輸出入需要の高い地域を結ぶ。テクノロジー関連、各種製造業の需要にも対応し、DHLGFでチャーター輸送を専門とするチーム「スターブローカー」がサービスを管理する。

 DHLGFによると、航空貨物市場は依然として不安定な状況にある。トーマス・マック航空貨物部門グローバル統括は「経済の回復のためばかりでなく、ワクチンやその他不可欠な医療物資の供給に備えるためにも、強靭(きょうじん)で機敏な、信頼性の高いサプライチェーンが重要になる」と話した。

 同社は4月、韓国からブラジル、エクアドル、インド、リトアニア、ポーランド、ロシア、サウジアラビアに新型ウイルスの検査キットを130万キット輸送した。また、中国から中東やアフリカに医療関連物資を供給する政府や団体専用に、週100トンを航空輸送するサービスを始めた。

 新型ウイルスのワクチン供給については、輸送力の確保が課題になっている。DHLはマッキンゼー・アンド・カンパニーと共同で、3日、ワクチンをグローバルに供給するには最大20万回のパレット輸送と1500万回の保冷ボックス輸送、1万5000便のフライトなどが必要とする報告書を発表した。

 DHLGFは、ライフサイエンス、ヘルスケア業界向けに温度管理輸送をはじめさまざまなサービスを提供している。これについて4日、新技術の開発を発表した。

 リスクアセスメントでは、モノがネットにつながるIoT機器やセンサーからのデータ収集などを拡大した。バイオ医薬品大手と協力してSOP(標準作業手順書)も改善し、デジタル化。「ライフトラック」では、より高度でほぼリアルタイムのデータ分析などの機能を提供。予測、診断を含めたデータに基づき、顧客がサプライチェーン・ロジスティクスを最適化できるようにする。