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 印刷 2020年08月11日デイリー版5面

ニュース深読み/行政】アフターコロナ意識。骨太の方針、デジタル化に集中投資

 デスク 政府は7月に来年度予算編成の指針となる「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」を閣議決定した。どのような内容か教えてくれないか。

 A 全体的な方針としては、新型コロナウイルスの感染拡大で遅れが浮き彫りになったデジタル化を進めるための集中投資を掲げました。ニューノーマル(新たな生活様式)として社会では、テレワークやオンライン会議などが実施されており、さらなるデジタル化に向けたハード、ソフトの両面での対策が必要となってきています。

 B 政府の方針の下、国土交通省ではインフラ分野でのデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めることにしました。既に実施している港湾や道路、建設などの分野でDXを進めるというものです。

 C 7月29日には「国土交通省インフラ分野のDX推進本部」の初会合を開き、各分野の事業の進捗(しんちょく)状況について説明しました。港湾物流分野では、既に検討が進んでいるサイバーポートに関して報告がありました。

 デスク サイバーポートの内容は。

 A 政府は2030年までにデジタル技術やデータを活用した「フィジカル&サイバープラットフォーム」を進めるとしています。港湾関連データ連携基盤を中心に、船会社や物流事業者、港湾関係者などと関連情報を共有し、港湾物流の効率化を図ります。

 B これにより、リアルタイムに物流の動向が把握でき、災害時には港湾物流情報を活用した代替輸送ルートの情報なども提供できるそうです。このほか、貿易手続きの電子化も可能となり、輸出入の効率化を図ることができます。

 デスク 骨太の方針には、ほかに気になる項目はなかったか。

 C 病院船に関する記述がありました。「関係省庁が協力し、調査・検討を行う」との内容でした。既に内閣府や厚生労働省、防衛省、国交省の関係省庁が検討に乗り出しています。関係者によると、遅くとも年度内には調査結果が公表されるとのことです。

 A 感染症の拡大の影響により、部品や素材などを特定の国や地域に過度に依存するリスクが顕在化したため、サプライチェーン(供給網)の多元化も課題として位置付けました。生産拠点の集中度が高い部品などについては「国内外でのサプライチェーンの多元化・強靭(きょうじん)化を進める」としました。

 B 造船業では感染の影響を受け、海外で生産している部品が納入日までに届かず、生産工程が遅延するなど混乱していたようです。サプライチェーンの多元化を図るなどの産業構造の変化が求められています。