印刷 2020年08月04日デイリー版3面

ヤマトHD、今期営業益43%増。EC拡大で宅急便増加。構造改革も寄与

 ヤマトホールディングス(HD)は7月31日、これまで未定としていた今期(2021年3月期)業績予想を発表した。売上高は前期比0・5%増の1兆6380億円、営業利益は43%増の640億円、経常利益は55%増の630億円、純利益は48%増の330億円を見込む。EC(電子商取引)の拡大を背景に、宅急便の取扱量が増加する見通し。利益面では幹線輸送の効率化などこれまで取り組んできた構造改革が寄与する。

 今期の宅急便(宅急便、宅急便コンパクト、新商品「イージー」、ネコポス)の取扱量は11%増の19億9600万個、ネコポスを除く単価は20円減の706円を計画している。

 セグメント別の業績予想はデリバリー事業が売上高4%増の1兆3610億円、営業利益87%増の510億円、BIZ―ロジが売上高2%減の1405億円、営業利益40%減の30億円、ホームコンビニエンスが売上高3%増の285億円、営業赤字50億円(前期は100億円の赤字)など。

 第1四半期(4-6月)業績は、黒字に転換した。売上高は前年同期比3%増の3920億円、営業利益が99億円(前年同期は61億円の赤字)、経常利益が105億円(同93億円の赤字)、純利益が34億円(同97億円の赤字)。宅急便の取扱量(4商品合計)は17%増の4億9121万個と大きく伸びた。ネコポスを除く単価は27円減の692円だった。

 同期の営業費用は2%減の3820億円に減少。社員に見舞金を支給したことなどから人件費が増加したが、データを活用して経営資源の配置を最適化し、集配効率を向上した。幹線輸送はグループ横断のバーチャル組織「輸送機能本部」の下で効率化を進め、下払い経費を削減した。

 芝崎健一副社長は7月31日の電話会見で、「想定外に荷物が増えたが、これまで手を打ってきたことがある程度成果として見えてきた」と構造改革の手応えを語った。

 ただし、BIZ-ロジ事業の売上高は3%減の336億円、営業利益は80%減の1億5700万円。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う移動制限や美術展の開催中止により、海外生活支援サービスや美術品輸送の取り扱いが減少した。