船員支援キャンペーン第2弾
 印刷 2020年07月14日デイリー版2面

尾本・商船三井フェリー社長、旅客・海陸従業員の安全担保を

さんふらわあ ふらの
さんふらわあ ふらの

 内航フェリー、内航RORO船事業などを手掛ける商船三井フェリーの尾本直俊社長は10日、日本海事新聞などとの社長就任のインタビューに応じた。発言要旨は次の通り。(1面参照)

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■就任の抱負

 フェリー、RORO船は新型コロナウイルス感染が拡大する中で、事業継続が国からも期待された。「物流を止めるな」を合言葉に、奮闘してきた。会社の使命として、今後も努力を重ねていきたい。

 一番大切な会社のポリシーは「安全」。海運会社として、事故を起こさないことは大事だ。さらにコロナ感染拡大を経験したことで旅客、船の乗組員、陸上従業員の安全を担保することも重要だと再認識した。今後もコロナ感染防止対策・安全対策を十分に取り、事業を継続していきたい。

 当社は2015年に、大洗(茨城県)-苫小牧(北海道)航路の深夜便「さんふらわあ だいせつ」で火災事故を経験した。事故を反省し、万全な対策を取っているが、風化も懸念される。事故を教訓とした安全意識の醸成に引き続き取り組みたい。

■新造船計画

 北海道フェリー航路の深夜便2隻の代替建造は昨年から検討を重ねている。是が非でも実現したい。

 九州航路のRORO3隻も船齢20年前後になり代替期を迎えた。ただ、まだ社内での検討段階だ。

■デジタル化推進

 フェリー、内航海運のデジタル化が遅れていると感じる。フェリー船内でのネット接続環境の整備や、旅客・貨物のウェブブッキング体制を整えることが課題。デジタル化進展には顧客、行政の理解も必要だ。

■環境・技術対応

 当社は商船三井を中心とした自律運航に関するプロジェクトにも参加している。今回のプロジェクトに参加した最大の目的は安全運航を強化すること。人の力だけでなく、最新のテクノロジーを使った安全対策を図っていきたい。

 1月からのSOX(硫黄酸化物)規制対応は関係者の理解もあり、何とかスムーズに対応することができた。環境規制は徐々に強まり、将来は船舶からのGHG(温室効果ガス)を排出しないゼロエミッションが求められる。商船三井と協力し、新たな対応策を考えていきたい。

■モーダルシフト

 近年、トラックドライバー不足を背景に、海運へのモーダルシフトが着実に進んでいると感じる。ただ、国内の人口は減少し、高度の経済成長も期待できない中では物流量そのものが増えるわけではない。物流量が増えない中でモーダルシフトしてもらうためには、それぞれの顧客にあった海運利用の利点を含めて積極的にアピールしていくことが重要だ。