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 印刷 2020年07月10日デイリー版2面

政府、「骨太の方針」原案、病院船の活用検討

 政府は8日の経済財政諮問会議(議長=安倍晋三首相)で、今年の「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」の原案を公表した。新型コロナウイルスの感染拡大で浮上した病院船や、海事産業の企業間連携を掲げた。さらには、デジタル技術を活用したサプライチェーン(供給網)の多角化なども示した。今月中旬に閣議決定する見込みだ。

 原案では、新型コロナ対策を踏まえた新しい生活様式のために行政や社会のデジタル化を進める中長期的な施策などの方針を示した。

 災害対応では、病院船が取り上げられた。活用の可能性については「関係省庁と協力して、調査・検討を行う」とした。既に2020年度第1次補正予算で病院船について、7000万円の調査費が計上された。関係省庁である内閣府(防災担当)、防衛省、国土交通省、厚生労働省が調査に乗り出している。

 低迷する海運、造船業にも触れ、「企業間連携を含む海事産業の競争力強化に官民を挙げて取り組む」と明記された。国交省では、国際海上輸送部会と海事イノベーション部会の合同会議を設置し、外航海運と造船・舶用工業の両面から海事産業の事業基盤強化を図るための検討がスタートした。

 コロナの影響で自動車や造船などの部品が滞ったことを受け、サプライチェーンの多元化・強靭(きょうじん)化に踏み切る。特に、生産拠点の集中度が高いものについてはサプライチェーン多元化を進める。

 さらに、道路や港湾などの生産性向上に直結する社会資本の重点的な整備を行うほか、航空や鉄道などの輸送能力も確保する。データや新技術を活用した物流の効率化、安全性の向上を図る取り組みを加速するとした。