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 印刷 2020年06月29日デイリー版1面

BIMCO、用船契約にコロナ条項。船員交代の費用分担

 国際海運団体BIMCO(ボルチック国際海運協議会)は25日、コロナ禍での船員交代問題に対応した定期用船契約のモデル条項「COVID19クルーチェンジクローズ」を発表した。コロナ禍で限定された船員交代可能港に寄港するため、用船契約上の予定航路を離れることが不可欠な場合のデビエーション(航路離脱)費用を用船者と船主で分担することを定めている。

 定期用船では従来、船員交代に関する費用は船主の負担となる。しかし、足元の海運市場では、コロナウイルス感染拡大に伴う世界的な移動制限で船員交代が困難となり、多くの船員が長期乗船を強いられている。

 今回のBIMCOのモデル条項は、用船契約で定められた航路上に船員交代可能港がない場合のデビエーション費用の負担について定めている。

 船員交代のための航路離脱をオフハイヤー(不稼働による用船契約の中断)扱いとせず、用船者と船主が航路離脱中の用船料の減額幅を事前に合意しておくことで負担を分け合う内容。合意がない場合の負担は50%ずつとする。

 BIMCOのソーレン・ラーセン副事務総長は「船主はいま船員交代のための航路離脱の柔軟性を必要としており、今回のモデル条項は用船者のアシストを奨励している」と説明する。

 戸田総合法律事務所の青木理生弁護士は「いま定期用船の文脈で船員交代が課題となっている。現在の世界的状況を鑑みて、今回のモデル条項は船主の一方的な負担にならないよう考えられた合理的な責任配分の在り方の一つではないか」と指摘する。