印刷 2020年03月19日デイリー版2面

MariTech 海事未来図】バルチラ、星港で自動運航タグ実験。PSAマリンと共同

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 欧州舶用メーカーのバルチラは13日、シンガポールの曳船・タグ業者PSAマリンと共同で開発を進めている自動運航機能を備えたタグボートの最初の海上試験を完了したと発表した。同社などが参画するプロジェクト「Intelli Tug」の一環で、PSAマリンが保有運航するタグ「PSA Polaris」が使用された。

 海上試験は昨年9月に始まり、船舶が仮想・現実問わず、さまざまな障害物を回避する能力を検証した。これらの試験は、シンガポール港内の安全で制御された環境で、自動運航船(MASS)や自律技術のテストを促進するために、シンガポール海事港湾庁(MPA)が設定したレギュラトリー・サンドボックスを使用する初の事例となる。

 タグボート「PSA Polaris」にはバルチラが供給する近距離高解像度レーダーや、ダイナミックポジショニングシステムなどが搭載され、センサーを介してデータを収集することで衝突回避アルゴリズムを構築した。

 試験では新たに開発したスマートナビゲーションシステムを使用し、テストケースとして数百カ所の目的地を選択。同システムから速度指示をダイナミックポジショニングシステムに送信し、最大10ノットまでのさまざまな速度で、航路に沿って操船を実行した。このシステムを確立することにより、ユーザーは衝突を回避して航行するルートを、モニターを通じてリアルタイムで簡単に確認ができる。

 また、事前準備では船舶シミュレーターを使用し、センサーから送られてくるデータや、海上で受ける物理的な影響を検証、安全な試験の実施に向けた取り組みを行っている。