印刷 2019年11月05日別版特集6面

アジア物流特集】物流企業の展開:第一港運。インドネシアでPLB。調達物流サービス強化

インドネシアの保税物流センター
インドネシアの保税物流センター

 東京港を基盤としてコンテナ荷役・物流サービスを展開する第一港運(本社・東京都江東区)は海外事業を一層充実させた。2013年に進出したインドネシアで今年9月「保税物流センター(PLB)」のライセンスを取得。同国に拠点を持たない顧客(非居住者)への保税保管サービス、ソーシング・キッティングなどの付加価値サービスの提供による顧客サプライチェーンの構築を支援する体制を本格的に整えた。昨年秋に設立したタイ現地法人などアジア各拠点と連携しながら、域内での調達物流サービスの強化を図る。

 第一港運のインドネシア現法「第一港運インドネシア」は同国第2の都市スラバヤに置かれている。スラバヤに製造拠点を置く主要顧客向けに鉄製梱包枠を製造するほか、顧客工場での構内作業、配送手配なども手掛ける。

 16年にはインドネシア現法と現地物流企業との合弁で倉庫業を手掛ける「スゴロ第一港運」を設立。今期は倉庫も2棟増設し3棟体制とし、需要増大への対応を整えた。トラック輸送、通関などの付帯サービスは現地代理店を起用して提供する。

 今回のPLB取得により、第一港運グループのアジア域内の物流サービス機能は大きく強化されることになる。

■タイ現法と連携も

 同社が当面取り組みを強化するのは、タイ現法との連携による調達物流サービスの拡充だ。タイでは昨年10月、首都バンコクに「第一港運タイランド」を設立。日系フォワーダーが合弁で運営していた現法を買収する形で拠点を開設。従来現地代理店を介し構築していた物流ネットワークを自営化し、今年度から本格営業を開始した。

 東南アジア域内で日系企業が数多く進出するタイに拠点を有することで、インドネシアの既存顧客の域内調達物流のニーズに迅速に対応。同時に新規顧客も開拓しサービス強化につなげるのが狙いだ。「スラバヤの保税物流センターとタイ現法のフォワーディング機能をつなげることにより、物流ニーズへの即応力が大幅に強化され、より迅速に動けるようになる」(岡田幸重社長)。タイ・インドネシア・日本の物流を強化しながら、他の地域・顧客へのサービス拡販も進めていく。

■韓国・越も事業好調

 同社の海外事業では、韓国で10年、日韓合弁で釜山新港背後地に「釜山グローバル物流センター」(BGDC)を設立。延べ床面積1万3387平方メートルの倉庫を運営しており、近年は収益も安定化し堅調な運営状況となっている。

 ベトナムでは同国中部のダナンで08年に駐在員事務所を開設した。軽工業製品、繊維製品、自動車部品などのフォワーディング業務を手掛けており、14年にはダナン港を仕向け地とした日本からの輸出混載サービスも開始するなど、着実に実績を積んでいる。