2019 日本コンテナ航路一覧
 印刷 2019年08月29日デイリー版1面

MariTech 海事未来図】スマートマリタイム/デジタル技術活用へ議論。都内でカンファレンス

議長を務める安藤氏
議長を務める安藤氏

 スマートマリタイムネットワーク(SMN)は28日に東京都内の海運ビルで、海事産業のデジタル化に関するカンファレンスを開催した。通信会社や海運会社、造船所などの関係者が登壇し、船舶の建造や運航、物流サービスにおける情報通信技術(ICT)の活用について講演した。

 同カンファレンスの議長を務めた安藤英幸氏(日本郵船グループのMTIの船舶物流技術部門長)がオープニングノートを行い、「デジタル技術はここ10年で急速に進歩した新しいテクノロジーであり、海事産業ではそれらの信頼性、安全性などについての議論が十分とは言えない」と指摘。

 その上で、「標準化やデータ共有など業界横断的なテーマを議論する場を提供するとのSMNの趣旨に賛同する」と述べ、SMNのオープンプラットフォームとしての役割に期待感を示した。

 APモラー・マースクの平田燕奈アジアコマーシャルマネジャーは、ブロックチェーン(分散型台帳)技術をベースとした貿易情報電子化プラットフォーム「トレードレンズ」の概要を説明。「ブロックチェーン技術に対する理解の欠如が妨げになっている」と課題を挙げた。

 商船三井のスマートシッピング推進部スマートシップ輸送チームの芦田哲郎サブチームリーダーは、ICT利活用に向けた中核プロジェクト「FOCUS」を紹介。170隻の自社管理船に運航データ収集・送信装置を搭載し、安全性向上や環境負荷軽減を目指すと述べた。

 マッキンゼー・アンド・カンパニーの村上友太パートナーは「貿易量の伸びが鈍化するのと同時に、貿易の中身が質的に変化している」と語り、「荷主の産業の付加価値の在り方が変わる中で、陸海空問わず物流業者は従来の発想を転換する必要がある」と述べた。

 SMNは今年2月に発足。同社が主宰するスマートマリタイムカウンシルのメンバーには、通信会社やソフトウエア会社、舶用機器メーカー、船舶管理会社、海運会社が参加。日本からもMTIや日本海事協会(NK)が参加している。