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 印刷 2019年08月14日デイリー版4面

海保庁/海上標識クラウド化。故障や位置把握

徳山下松港付近の海域に設置されているクラウド化された灯浮標
徳山下松港付近の海域に設置されているクラウド化された灯浮標

 海上保安庁は、障害物の存在や航路など示す海上標識をクラウド上で管理する「灯火監視クラウドシステム」の運用を進めている。LTEなどの通信回線を活用し、GPS(衛星利用測位システム)による位置情報や蓄電池電圧といった海上標識の状況を把握。これにより故障や位置のズレが一目で分かり、即座に復旧作業に取り掛かることができる。2025年度までに全ての海上標識のクラウド化を目指す。

 海上標識は海底に直接固定されている「灯標」と、鎖で設置されている「灯浮標」の2種類がある。夜間はライトで障害物や航路などを船舶に示すなど海上交通の要となっている。全国の海域には1347個設置されおり、このうち船舶の往来が多い東京湾や伊勢湾、瀬戸内海などの海上標識を中心に、261個がクラウド化されている。

 海上標識には灯火監視装置として、内部に制御盤、外部にアンテナを設置し、灯火や衝突の有無、蓄電池電圧、位置などの状況が把握できる。LTEや3Gの回線が通じない海域では中継地を設け、無線電波との併用でデータ送信している。

 データは、サーバーを通じて海上標識を管轄する各海上保安部などに送られる。

 特に海上に浮かぶ「灯浮標」は、台風が通過した後は強風の影響で行方不明になることが多い。これまでは発見に数日かかっていたが、クラウド化したことで位置が特定でき、早ければ1日で見つけることもできる。

 海保庁交通部整備課は同システムについて「管理が容易にできるだけでなく、迅速に復旧作業に取り掛かることができ、安全な海上交通を維持することできる」と説明する。