2019 日本コンテナ航路一覧
電子版6つのNEW top01
 印刷 2019年08月13日デイリー版3面

CBクラウド/SBなど4社から12.4億円調達。軽貨物PF、佐川急便と提携

CBクラウドの松本CEO
CBクラウドの松本CEO

 個人ドライバーと荷主を結ぶマッチングプラットフォーム(PF)「ピックゴー」などを運営するCBcloud(CBクラウド)は、1日付でソフトバンクをリードインベスターとして計4社から総額12億3900万円の資金を調達した。併せて、新規出資者の佐川急便と業務提携する。佐川急便が配車システムとしてCBクラウドのPFを活用し、軽貨物輸送の効率化、拡大を狙う。

■「物流現場の価値高める」

 CBクラウドの松本隆一代表取締役CEO(最高経営責任者)らは8日、東京都内で記者団に資金調達の狙いや、提携内容について説明した。

 今回、CBクラウドが資金調達したのは、事業が軌道に乗り収益が伸びていく段階での大型資金調達となる「シリーズB」ラウンド。出資企業はソフトバンク、佐川急便に加え、物流不動産開発シーアールイー(CRE)、日本郵政キャピタルの計4社。CREはシリーズAでも出資している。

 松本CEOは「BtoB(企業間物流)14兆円市場を、運送会社6万3000社が支えているが、多重下請け構造で個人ドライバーが割を食っている。アナログなオペレーションも課題で、この状況を改善し、物流現場の価値を高めたい。業界のイメージを改善することで『働きたい』と思える環境整備をしていく」と語った。

 調達した資金の使途について「エンジニアを核とした人材獲得・組織整備、既存サービスのマーケティング施策、新サービスの開発に充てる」としている。

 CREはEC(電子商取引)のフルフィルメント(発注から配送までの一連の業務)やWMS(倉庫管理システム)など、物流周辺分野で複数のベンチャー企業に出資している。

 CBクラウドとは2017年から業務提携。軽貨物配送事業を始めたい個人や、車両の借り換えを希望する既存事業者に、新車をリースする「ピックゴーカーリース」では、ドライバー不足の中、両社で新たな供給創出を狙う。

 山本岳至取締役は「マッチングPFに関心を持ち出資した。われわれは不動産に特化しているが、入居テナントの物流課題に向き合うことで、物流業界全体を元気にしていきたい」とコメントした。

 佐川急便は現行中期経営計画で、主力の宅配便では取り扱いが困難な貨物に対応する「TMS」(トランスポーテーションマネジメントシステム)事業の拡大に取り組む。

 軽貨物チャーター便の配車システムに、CBクラウドのPFを採用し、「軽貨物チャーターマッチングサービス」(軽マッチング)を9月から正式に開始する。常温・冷蔵・冷凍の多温度帯に対応し、首都圏・関西など主要エリアを皮切りに、20年の全国展開を目指す。

 現在、軽貨物輸送はTMS全体の売り上げの1割にも満たないが、藤野博経営企画部長は「軽マッチングを、TMSを成長させるエンジンにしたい」と意気込みを語る。特にEC関連の家具・家電など大型貨物で需要が高いとみている。

■宅配支援などサービス拡充

 CBクラウドは13年、松本CEOが創業したスタートアップ企業。ピックゴーのほか、一般貨物運送事業者の業務支援サービス「ichimana」、宅配支援ソリューション「LAMS」を提供する。

 ピックゴーは1万2000人超の個人ドライバーが登録し、東京都内であれば発注後1分以内に必ずリアクションがある。通常の求荷求車システムは発注に対して「早いもの勝ち」(松本CEO)で受託が決まることが多いが、ピックゴーは、評価が高いドライバーを荷主が選択することができるため、ドライバーの品質改善意欲も高まるという。

 LAMSは大手家電量販店、飲料メーカーなどに個別に提供してきたが、8日付で一般販売を開始した。

 今後は、一般貨物輸送のichimanaの強化を進める。現在は車両の動態管理が中心だが、その他のオペレーションのIT化も狙っており、すでに大手顧客とトライアル中だという。