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 印刷 2019年07月29日デイリー版1面

今治造船・檜垣社長/LNG船、受注様子見。韓国「利益出ていると思えない」

都内で会見する檜垣社長
都内で会見する檜垣社長
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 今治造船の檜垣幸人社長は26日、東京都内で記者会見し、中東カタールを中心に大量発注案件が出ているLNG(液化天然ガス)船の受注方針について触れ、「今は様子見」と語った。韓国造船が安値受注する現状では、採算確保などの観点で難しいと説明。公的支援を受けている韓国造船に関しては、「安値受注で利益が出ているとは思えない」と指摘した。

 檜垣社長は、LNG船は船価が揺り戻しなどで上がる可能性があるとし、中期的には受注したい考えを示した。直近のLNG船建造については「コスト的に厳しかった」と説明。一方、技術者、現場作業員が今回の経験で成長しており、技術が維持される10年以内には採算なども考慮した上で建造したいとの見方を示した。

 韓国造船については、中堅造船の韓進重工業のフィリピン工場(HHIC-Phil)が経営破綻したことに触れ、「韓国企業がフィリピンで建造してももうからない」「上場企業の決算も、四半期ではたまに黒字となるが、年間でみるとそんなに出ていない」などと語った。

 今治造船は2017年、三菱重工業グループとの間で商船事業分野でのアライアンス構築で基本合意。その具体化第1弾として6月27日、自社受注のVLCC(大型原油タンカー)1隻を三菱重工海洋鉄構に建造委託することを発表した。

 檜垣社長は、当初はコンテナ船の建造委託を打診したものの、大き過ぎることなどで実現せず、VLCCになったことを紹介。コンテナ船は自社で建造するものの、それ以外の船種での委託建造、今回とは逆に三菱重工グループ受注船の今治造船による委託建造など、「これを突破口にいろいろできれば良いと思う」と語った。

 今治造船の18年度の受注隻数は78隻(17年度89隻)。中小型バルカー、VLCC、大型コンテナ船、フィーダーコンテナ船などを成約した。手持ち工事は約3年分程度を確保している。

 18年度業績は、売上高が前年度比9%増の3911億円。収益については、増益だったとしている。会見では期間中に62隻・462万総トンを引き渡したことを明らかにした。総トン数ベースでは、11年に次ぐ過去2番目となった。

 期間中に引き渡した62隻の内訳は、バルカー35隻、コンテナ船20隻、自動車船3隻、フェリー2隻、LNG船1隻、RORO船1隻。