電子版6つのNEW
 印刷 2019年06月26日デイリー版1面

商船三井株主総会/「海洋事業、果敢に挑戦」。池田社長、成長戦略示す

 商船三井は25日、東京都内で定時株主総会を開催した。池田潤一郎社長は成長戦略について「従来の海運業の強みを磨きつつ、海洋事業などの成長分野には果敢に挑戦する」と株主に説明。「いわば攻めと守りの両輪で適切な事業ポートフォリオを実現し、中長期的な企業価値向上とサステナブル(持続可能)な成長を目指す」と語った。

 池田社長は冒頭、昨年12月に米領グアム島で発生した客船「にっぽん丸」の港湾施設への衝突事故について謝罪し、グループ全体の安全管理体制の再点検による再発防止を誓った。

 2019年度業績については「これまで積み上げてきた安定利益に加えて、コンテナ船事業の黒字化の効果を見込む」と説明。注力分野として「海洋事業をはじめ、当社が“相対的競争力”を持つLNG(液化天然ガス)船やケミカル船、フェリー事業に経営資源を重点的に投入し、強みをさらに伸ばしていく」考えを示した。

 質疑応答では株主からコンテナ船事業統合会社オーシャンネットワークエクスプレス(ONE)について「足を引っ張っている」「設立当初は期待が高かったが、段々と悪い情報が出てきて、どうなるのか分からない」と不安視する意見が寄せられ、「将来的にこの部門を持たなくてはいけないのかも含めてどう考えるか」と問う声が上がった。

 回答した小野晃彦取締役専務執行役員は「18年度はONEの発足時の混乱で大きな損失が出てしまい、深くおわびする」と謝罪した上で「19年度は積み高が回復し、運賃も米国の強い需要に支えられたこともあり値上げが進んでいる。黒字に向けた回復の確かな手応えをつかんでいる」と好材料を挙げた。

 池田社長は「昨年来、ONEの経営に対して現状確認と問題点を把握し、株主として必要な指示・支援をする目的で、3社の社長が頻繁に議論する機会を増やしている」と説明した。

 このほか株主からは「にっぽん丸」事故を巡り、当日の状況についての質問や、乗組員の飲酒に関する社内規定の厳格化を求める声が出た。

 総会の所要時間は1時間40分(前年は1時間50分)で出席株主は694人(687人)。質疑応答では10人(11人)の株主が10件(12件)の質問・意見を提起した。