2019 日本コンテナ航路一覧
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 印刷 2019年06月24日デイリー版4面

記者の視点】有村智成:G20大阪サミット大規模規制/民間の経済活動に大きな負荷

 28、29両日に大阪南港の咲洲地区で開かれる20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)がいよいよ間近に迫ってきた。昨年末の業界向け説明会の初開催以来、港湾・物流面への影響が取り沙汰されてきたが、会期が近づくにつれ大規模な警備体制となることが鮮明となった。今回のサミットが、これから国内の主要港湾周辺で大規模イベントが開かれる際に、一つのベンチマークとなるのは間違いない。

 サミット開催に際し、大阪港の全てのコンテナターミナル(CT)は期間中、通常通りターミナルを稼働させる。各CTは通常営業に併せて17日からゲートオープン時間延長を開始、サミット開催に伴う物流への影響の緩和を図っている。

 各CTのゲートオープン時間延長は、平日は午後4時半-8時、土曜日が午後1時-4時半としている。ゴールデンウイークや年末年始といった繁忙期の対応をそのまま応用した形で、実施内容で多少の差異があるものの、各CTが足並みをそろえた形だ。

 CT稼働に際し、夢洲地区にある夢洲コンテナターミナル(DICT)は通船を手配し、従業員の通勤手段を確保する。人工島の夢洲への唯一の公共交通機関となる民間バスが会期中の運行休止を決めたことへの対応策で、まさに港湾ならではのアイデアだろう。

 一方、大阪南港に寄港するフェリーさんふらわあ、名門大洋フェリー、四国開発フェリー各社は、サミット期間中もほぼ通常通り運航するが、サミット会期中の大規模交通規制に備え、旅客やトラック事業者向けの告知を強化してきた。

 3社はホームページ上で交通規制情報を掲載し予約時の注意を促すほか、電話予約の際もサミットが開催される旨を伝え、理解の上で予約するよう努めてきた。大阪フェリー協会もフェリー航路を一般向けに紹介するホームページで注意喚起を促してきた。

 国際フェリー3航路の運航船社はそろってサミット開催週の大阪抜港を決めた。日中国際フェリー、上海フェリーの2社はサミット開催週で大阪に代わり神戸に寄港する。釜山航路を運航するサンスターラインは、サミット会期中の1便を休止する。

 大阪港国際フェリーターミナルは、サミット会場となる南港・咲洲地区にある。各社は厳戒な警戒体制下で利用客の円滑な移動は困難だと判断。サミット開催週は大阪を抜港することで、混乱を未然に回避した。

 また、大阪に定期寄港している複数の内航船社も、サミット会期中の寄港日変更や大阪抜港を決定した。大阪府警による大規模交通規制を踏まえ、陸上での輸送が困難となることを見据えた対応を取った。

 サミット開催に際し、業界関係者はかねて最小限の規制を要望してきた。だが、ふたを開けてみれば、海上、陸上共に最小限どころか最大規模の規制が敷かれることになった。民間の経済活動に大きな負荷が掛かっていることは、言うまでもないだろう。