2019 日本コンテナ航路一覧
 印刷 2019年06月12日デイリー版2面

MariTech 海事未来図】「海の画像認識」構築へ/研究委発足、安全運航にAI活用

 日本船舶技術研究協会(船技協)は11日、船舶の安全運航につながる周囲状況の認識機能の構築・精度向上のため、船技協をプラットフォームとして邦船社・舶用機器メーカーなどの関係者が連携・共同検討をする「海の画像認識システム構築研究委員会」を設置すると発表した。船舶の周囲状況の認識に有力なAI(人工知能)技術の活用基盤となる海の画像ビッグデータの収集・整備を進める。研究期間は2019-21年度。13日に初会合を開く。

 船舶運航の安全性を一層高めるためには、船員による目視や従来のレーダー、AIS(自動船舶識別装置)による外部情報・データの利用にとどまらず、先進技術を活用した周囲状況の認識機能の構築・精度向上に取り組む必要がある。

 周囲状況の認識機能には、ディープラーニング(深層学習)などのAI技術を活用した画像認識技術の適用が有力だが、これを活用するためには海に関する膨大な画像データが必要。船技協はこうした状況を踏まえて今回、研究委を構成し、海の画像ビッグデータとAIの教材となる教師データの整備に乗り出す。

 研究は19年度にフェーズIとして、画像データの仕様と収集方法の検討、教師データの仕様の検討、画像データ収集予備実験と教師付き画像データの試作、概算費用の算定を実施。20-21年度にフェーズIIとして、画像データの収集、教師データの製作、画像ビッグデータ(教師データ含む)の構築を行う。検討の進み具合により、予定を前倒しする。

 研究委のメンバーは、海上・港湾・航空技術研究所、日本海事協会(NK)、日本海洋科学の研究機関・コンサル3者、日本郵船、商船三井、川崎汽船の邦船大手3社、エムエイチアイマリンエンジニアリング、JRCS、東京計器、日本無線、BEMAC、古野電気、三井E&S造船、ヤンマー、横河電子機器の造船・舶用9社、NECや富士通などの情報通信系企業12社など。

 委員長は東京海洋大学の清水悦郎教授が務める。オブザーバーとして国土交通省海事局、海上保安庁交通部も参加する。