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 印刷 2019年05月16日デイリー版3面

ニチレイ/新中計、海外事業を加速。21年度売上高比率30%。低温物流、欧州など積極投資へ

「東南アジアは大いに期待できる」と話す大櫛社長
「東南アジアは大いに期待できる」と話す大櫛社長

 ニチレイは14日、長期経営目標「2030年の姿」と2019―21年度中期経営計画「WeWill2021」を発表した。30年には売上高1兆円(18年度実績5801億円)、海外売上高比率30%(同14%)、売上高営業利益率8%(同5・1%)を目指す。海外売上高は低温物流、加工食品の両事業を中心に上積みし、中計の最終年度には1023億円(同792億円)に引き上げる。そのうち、低温物流では欧州などで投資を積極化し、489億円(同383億円)を目標とする。

 中期経営計画の目標数値は売上高6570億円、営業利益350億円(同295億円)、純利益220億円(同199億円)、EBITDA(金利・税引き・償却前利益)576億円(同470億円)。

 3年間の設備投資額は1008億円を計画。16-18年度の前中計の630億円から大幅に増やす。そのうち低温物流事業の投資額は471億円で、前中計の投資296億円から約6割増。名古屋市のDC(在庫型物流センター、冷蔵能力約3万トン)新設、欧州の倉庫などの新増設、業務革新・システム投資などに充てる。

 低温物流事業の21年度目標は、売上高2270億円(18年度実績2010億円)、営業利益127億円(同114億円)。国内では大都市圏の主要保管拠点と地方での運送機能を最大活用し、収益を拡大。庫内作業のデジタル化や省力化・省人化を推進し、適正料金の収受も進めてコスト上昇に対応する。

 低温物流の海外売上高比率は18年度は19%だったが、21年度には22%に引き上げる。海外事業の目標数値は売上高489億円(同383億円)、営業利益15億円(同12億円)。事業規模の拡大を加速する。欧州ではロッテルダム港に倉庫を増設し、英国やドイツで保管機能を増強。中国では流通大手との取り組みを強化する。東南アジアでの事業展開にも力を入れる。低温物流を担うニチレイロジグループ本社は昨年、マレーシアに進出している。

 14日、東京都内の本社で会見したニチレイの大櫛顕也社長は「グループ全体として海外事業を加速する」と話し、東南アジア事業について「冷凍インフラのニーズが急増している。現地の有力企業とのアライアンスにより、しっかり事業を展開していく。大いに期待できる」と成長性を強調した。

■18年度、業務改善が進展

 18年度の低温物流事業の業績は、売上高が前年度比3%増、営業利益が1%増。国内の物流ネットワーク事業や海外事業の売り上げ拡大に加え、地域保管事業で集荷を拡大した。荷役コストが上昇したが、業務改善と運送効率化が奏功した。

 セグメント別では、物流ネットワークは4%増収、営業利益が7%増の38億円。地域保管は3%増収、営業利益が4%減の64億円。適正料金の収受にも取り組んだ。

 海外は9%増収、営業利益が21%増の12億円。ブラジルの食肉不正問題の影響で欧州でのチキン搬入量が減少し、輸配送コストも上昇したが、小売店向け輸送業務などの運送需要を着実に取り込んだ。輸入果汁の取り扱いも増加した。