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 印刷 2019年05月16日別版特集12面

バリシップ特集】インタビュー:UBMジャパン・クリストファー・イブ社長/バリシップの魅力。「熱気」感じる展示会に

UBMジャパン社長・クリストファー・イブ氏
UBMジャパン社長・クリストファー・イブ氏

 海事都市・今治を舞台に展開されるバリシップも今年で6回目になる。主催者であるUBMジャパンのクリストファー・イブ社長はバリシップについて「とても熱さがある展示会」と語る。英国出身で、船員でもあったイブ氏は、海運、日本との縁が深い。国際的にも知名度が高まっているバリシップのアピールポイントについて聞いた。

■出展企業350社以上へ

 --バリシップは今年で6回目を迎えた。

 「前回(2017年)より出展企業の数が増えた。4月1日時点で国内266社、国外74社。最終的には合計350社以上になる見込みだ。来場者の事前登録数も2割ほど増えている」

 「今回は、デンマーク企業6社が初めてグループでブースを出す。09年に初めて開催した時は、海外企業の出展は少なかったが、回を重ねるごとに盛り上がってきた」

 「最近では海外の海事関係の展示会に行くと、どこでもバリシップのうわさを聞く。世界5位の造船所である今治造船や、船主らと関係を構築できる場としても期待されている」

 --イブ社長から見たバリシップの印象は。

 「リピーター率が非常に高いという印象がある。さらに会場の拡大に伴って参加者も増えてきた」

 「地元の造船所や舶用メーカー、国内外のオーナーといった人たちだけでなく、溶接や塗装などに携わる作業員も来場する。エンドユーザーがブースで企業の営業などと話せるため、現場の課題をフィードバックすることができる」

■今治の街全体を使う

 --造船所の見学会なども人気だ。海事都市・今治を盛り上げている。

 「土曜日はパブリックデーとして、一般の人たちも楽しみにしている。家族や知り合いが海事産業で働いていることが非常に多く、みんなどういう仕事をしているのか興味がある」

 「17年のパブリックデーの来場者は約8000人。造船所や舶用工場も含めればもっと大勢の人が来ている。出展社もパブリックデーは一般の人たちにも分かりやすいような展示を心掛けている」

 「また、日曜日は波方町で継獅子の奉納などを披露するお祭りがある。

ビジネス目的の木、金に加え、パブリックデーの土曜、そして地元のお祭りを楽しむ日曜。観光客も土曜に来て日曜に帰るというプランを立てることができる。こうした街全体を使った展示会の方向性をつくっていけたらと思っていた」

 --イブ社長にとって海事産業とは。

 「私はキュナード・ラインで勤務していた時期があり、豪華客船の『クイーンエリザベス2』に乗り組んだこともある」

 「船は海を経由して全世界につながっている。日本から発注して全世界に行くグローバルでインターナショナルな業界だと感じている。舶用メーカーでも造船所でも全世界に『もの』を売っている」

■日本の「強さ」見える

 --今年も多くの人が今治にやってくる。参加者に向けて伝えたいことは。

 「これは単なる海事展ではなく『バリシップ』だ。スーツ姿の人だけでなく、作業服姿の人たちや女性社員、オーナーらの家族など、海事産業で生きている人が来場する」

 「今治市だけでなく、日本全国、さらに海外からも人が集まっている。東京・関東から来ている割合はだいたい12%程度。ビジネス関係者がだいたい8000人くらい。もちろん1日では足りないから、会期の3日間来場してほしい」

 「事前登録の数字を見ると、バリシップへの関心が毎回高まっていることが分かる。日本の海事産業の強さを見ることができる。会場に来れば造船所やメーカー、銀行、保険会社といったコミュニティーのつながりが見えてくる。日本の海事産業の芯が見えるイベントにぜひ来てほしい」

 Christopher Eve 79(昭和54)年キュナード・ライン入社、84年まで2等航海士として勤務。87年英シェフィールド大学日本語・経営学専攻卒。87―90年コスモ証券(ロンドン)勤務、92年UBMジャパン入社。00年UBMアジア(香港)副社長兼務。英国籍。横浜市在住。57歳。