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 印刷 2019年05月15日デイリー版5面

JAFAまとめ/2018年度日本発航空貨物、11年ぶり120万トン超。リーマン後の最高重量、2年連続で更新

昨年9月に発生した台風21号による関空被災の影響で取り扱いが大きく減少したことなどが響き、輸入件数は3年ぶりにマイナスとなった
昨年9月に発生した台風21号による関空被災の影響で取り扱いが大きく減少したことなどが響き、輸入件数は3年ぶりにマイナスとなった
表・グラフ

 航空貨物運送協会(JAFA)がまとめた2018年度(18年4月-19年3月)の日本発着の国際航空貨物実績は輸出重量が前の年度比4%増の121万トンと3年連続で増加した。120万トン超えは07年度(132万トン)以来11年ぶりで、リーマン・ショック後の最高重量を2年連続で更新した。一方、輸入件数(通関ベース)は0・4%減の244万件と3年ぶりにマイナス。台風21号による関西国際空港への被害の影響で、9月に取り扱いが大きく減少したことなどが響いた。

 18年度の輸出重量の推移をみると、上期(18年4-9月)が前年同期比14%増の62万6000トンと2桁成長に対し、下期(18年10月-19年3月)が4%減の58万9000トンと前年割れとなった。

 上期は自動車関連や機械関連が好調だったほか、東アジア向けに半導体製造装置関連などが底堅く推移した。ただ、9月に発生した台風21号による関空被災の影響で、重量が2年2カ月ぶりに減少した。

 下期は、空港被災による反動増で10、11月に2カ月連続でプラスとなったが、12月に再びマイナスに転じ、その後、4カ月連続で減少した。

 輸入件数は上期が0・4%増の121万件、下期が1%減の123万件で、通年でわずかに前年を下回った。

■米州は上期増勢

 仕向け地別重量は、TC1(米州)が前の年度比9%増の25万1000トン。上期が前年同期比14%増と堅調だったが、下期は5%増と伸び率が鈍化した。

 域内取扱量トップの米中西部は、上期・下期いずれも2桁のプラスを維持し、通年で17%増と拡大。上期は自動車関連の旺盛で23%増の4万4100トン、下期は12%増の4万4400トンだった。

 米南部は機械関連や電機・電子部品関連の好調で、上期に25%増と域内で最も高い伸びを示したが、下期に2%増と大きく取り扱いが鈍化。米北東部は下期に前年割れとなり、通年でほぼ横ばいだった。

 ブラジルなどその他南米地区は通年で2割近く伸長。一方、米西部、カナダ、メキシコはマイナスとなった。

■欧州、自動車活況

 TC2(欧州)は、通年で17%増の24万6000トン。自動車関連の活況でベネルクス3国(ベルギー、オランダ、ルクセンブルク)、英国が増勢し上期は32%増と大きく拡大。下期は6%増と伸び率が縮小したが、通年で2桁のプラスとなった。

 伸びが顕著だったベネルクス3国は上期が77%増の3万4000トンに大幅拡大。下期は14%伸長し、域内首位のドイツの物量を超えた。英国も上期に53%増と伸びた。

 ドイツは上期に6%増の3万5500トンと底堅く推移したが、下期にマイナスに転じ、通年で横ばいだった。

 東欧などその他欧州は上期・下期共に好調で、通年で3割超のプラスだった。イタリア、北欧4カ国に加え、フランス、中近東も伸びた。

■アジアは下期鈍化

 TC3(アジア)は通年で1%減の71万6000トン。上期は9%増だったが、下期に10%減と落ち込んだ。

 東アジアはけん引役の中国が6%減と低迷したほか、香港、韓国も前年を下回った。米中貿易摩擦や中国経済減速による影響が、下期の重量を下押しした。台湾は前の年度にあった半導体製造装置関連などの荷動きの反動減で、上期・下期共に1桁の伸びにとどまったが、年度全体ではプラスとなった。

 南アジアは、機械関連などの伸びでインド、インドネシアが2桁のプラスとなったほか、自動車関連や電子部品の好調でタイも1割超増えた。フィリピン、マレーシアも伸びたが、シンガポールは14%減と前年割れとなった。

■関空輸入7%減

 通関場所別でみると、件数の半数以上を占める成田がプラスだったが、関空被災の影響で、2割近いシェアを持つ関西が7%減とマイナスに転じた。